考古学的発見

ラスコー4――時間を遡る洞窟、2万年前の壁画がよみがえる

フランス・ドルドーニュ県の有名な装飾洞窟を見事に再現した「国際壁画芸術センター――ラスコー4」。2016年12月15日に一般公開されるこの施設は、開館直前の土曜日、当時のフランソワ・オランド大統領によって開館式を迎えた。『サイエンス・エ・アヴニール(Science et Avenir)』誌は10月末、その現場を訪れた。

ラスコー4――時間を遡る洞窟、2万年前の壁画がよみがえる

ラスコー4の来場者が目にする再現壁画の一つ。施設は本物の洞窟から1キロメートル足らずの場所に位置する。

むき出しの建物の側面や、行き交う重機の姿を目の前にすれば、疑問が浮かぶのも無理はない。果たしてラスコー4は、予定どおり2016年12月15日に公開できるのか。「必ず間に合います」と、ドルドーニュ県議会議長のジェルミナル・ペイロはきっぱりと語る。10月24日のこの日、取材班が訪れた建設現場には、ノルウェー駐仏大使と、設計を手掛けたスノヘッタ(Snøhetta)社の建築家シェティル・トーセン(Kjetil Thorsen)の姿もあった。その周囲では、記者たちに混じり、看板に泥を塗らぬよう休みなく働く作業員たちの群れが忙しく立ち働いていた。

615頭の動物が描かれた、金字塔より古い絵画

では、ラスコー4とはどのような場所なのか。まず何よりも、本物そっくりの驚異的な複製(ファクシミリ)である。これはすでに完成しており、1940年9月12日に4人の少年――実は、愛犬「ロボ」を探しに出かけたのが発見のきっかけだった――によって見つかったドルドーニュの有名な洞窟を、実寸大で再現している。約2万年前、クロマニョン人はこの洞窟の壁に馬、牛、サイなどを描いた。615頭もの動物が描かれた信じられないほどの動物画集であり、クフ王のピラミッドより4~5倍も古い絵画なのである。この驚くべき精緻さと美しさを誇る作品群は、1963年以来一般公開が停止されている原本の洞窟では、もはや直接見ることができない。だからこそ、こうした複製にこそ大きな意義があるのだ。「この遺跡は私たちに歴史の視座を与えてくれる」と建築家は巧みに要約する(下の動画参照)。「自分たちがどこから来たのかを知ることができるのです」。設計者たちによれば、国際壁画芸術センターは世界有数の拠点となることを目指しているという。

丘に溶け込む半地下の建築

ラスコー4の建物は半分地中に埋め込まれている。「ナイフで丘を切り開き、その切り口を左右へ押し広げて、そこに施設を設けたような形です」とトーセンは説明する。センターの背面は最終的に地形と森の中へと溶け込み、透明な正面ファサードは谷に向かって大きく開かれる。複製こそ見学のハイライト(下記、考古学者ジャン=ピエール・シャデルによる紹介動画参照)であり、多くの人々がここを訪れる理由だが、それ以外にも多彩な仕掛けが用意されている。たとえば「アトリエ(工房)」では、複製の断片が3Dズームのように拡大表示され、壁画の技法や意味をわかりやすく解説してくれる。「見学コース全体の所要時間は2時間強を見込んでいます」とペイロは語る。

3年がかりで仕上げられた精緻な複製

複製は数キロメートル離れたモンティニャック村で制作された。3年間にわたり、「ペリゴール複製工房(AFSP)」の約20名の画家たちがこのプロジェクトに取り組んだ。取材班が実際に目にした複製は、驚くべき精度を誇っている。「あまりにも細部へのこだわりが必要な作業なので、先日ある画家から『剛毛の筆で描いているような気がします』と言われましたよ」とシャデルは笑う。以下のスライドショーでは、この偉業が完成するまでの各段階をご覧いただける。

ラスコーの記念すべき年、ぜひ国際壁画芸術センターを訪れてみてはいかがだろうか。

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