エリコ(現ヨルダン領)は、世界最古級の定住集落の一つとされ、およそ1万年前の新石器時代から人々が暮らしてきました。当時の住民たちは、周囲で手に入る石材・獣骨・貝殻・木材などの自然素材を巧みに活用し、農耕や狩猟、日常の暮らしに必要なさまざまな道具を作り出していました。
石器
最も基本的な素材であった石からは、加工用から武器まで幅広い道具が作られていました。
- のみ(鑿)
- スクレーパー(削器)
- ビュラン(彫刻具)
- 斧
- 手斧(ちょうな)
- ハンマー
- 鋸
- ナイフ
- 鏃(やじり)
- 槍の穂先
火打石(フリント)製の道具
鋭い刃を持つフリントは、切れ味が求められる道具に最適な素材でした。収穫用の鎌など、農耕文化を支える重要な道具にも使われています。
- 鎌
- ナイフ
- スクレーパー
- 錐(きり)
- ドリル
- 穴あけ器
- 鏃
- 槍の穂先
骨製の道具
動物の骨は細く丈夫に加工でき、繊細な作業用の道具に向いていました。
- 錐
- 針
- 釣り針
- 銛(もり)
- 鏃
- 槍の穂先
- 棍棒
貝殻製の道具
硬くて薄い貝殻は、刃物や装飾品の材料として重宝されました。
- スクレーパー
- ナイフ
- 錐
- 針
- 釣り針
- ビーズ
木製の道具
木は武器や生活用品、さらに大型の構造物まで、暮らし全般にわたって利用されました。
- 槍
- 弓
- 矢
- 棍棒
- 盾
- 舟
- 住居
- 家具
その他の道具
専門的な作業のための道具も、すでにこの時代から存在していました。
- 火起こし用具
- 皮革加工用具
- 籠編み用具
- 土器製作用具
- 装身具製作用具
このようにエリコの人々は、限られた資源を最大限に活かし、狩猟・漁労・農耕・手工芸といった多岐にわたる活動を支える道具群を発展させていきました。それは、人類が定住生活へと歩み始めた大きな転換期を物語っています。