イリノイ州を「発見」したのは、17世紀に活躍したフランス人探検家、ジャック・マルケット(Jacques Marquette)とルイ・ジョリエ(Louis Jolliet)です。彼らはヨーロッパ人として初めてミシシッピ川や五大湖地域を本格的に探検した人物として知られています。
二人の探検家とは?
ジャック・マルケットはフランス出身のイエズス会宣教師であり、先住民への布教活動のために北米へ渡りました。一方のルイ・ジョリエは毛皮商人兼探検家で、優れた地図作成の技術を持っていました。1672年、ヌーベルフランス(現在のカナダ東部)の当局は、ミシシッピ川が太平洋につながるかどうかを確認するための探検隊を組織し、この二人に白羽の矢が立ちました。
1673年の壮大な旅
1673年5月、マルケットとジョリエは数名の同行者とともにケベックを出発しました。まずセントローレンス川を下り、オンタリオ湖へ向かいます。その後ナイアガラ川沿いに進んでエリー湖へ到達し、さらに内陸へと進み、ついにミシシッピ川にたどり着きました。
彼らはミシシッピ川を南下し、現在のアーカンソー州付近にあるアーカンソー川の合流地点まで到達しました。そこでスペイン領との衝突を避けるため引き返すことを決め、来た道を戻ってシカゴ周辺を経由して帰還しました。
歴史的な意義
この探検の旅は、現在のイリノイ州を含む複数の州を通過するものであり、北米内陸部の地理に関する貴重な情報をもたらしました。特に、五大湖とミシシッピ川水系がつながっていることが実証されたことは、その後のフランスによる毛皮交易路の開拓に大きく貢献しました。
なお、「発見」といっても、これらの土地にはすでに多くの先住民族が暮らしていた点には留意が必要です。マルケットとジョリエの旅は、あくまでヨーロッパ人にとっての「初めての記録」として評価されるものです。二人の功績は今日でも高く評価されており、イリノイ州など中西部各地には彼らを記念する碑や地名が数多く残されています。