歴史上の人物

44. 大砲と銃弾を擁する白人政府、太鼓の音に怯える

44. 大砲と銃弾を擁する白人政府、太鼓の音に怯える

農民たちが税の納付を拒むと、政府はついに強硬な手段に打って出た。政府はある農民に対して700ルピーの税を課し、未納を理由に4万ルピーの価値がある土地を差し押さえたのである。

別の農民は、時価およそ1万5000ルピーの肥沃な土地33エーカーを所有していた。ところが政府はその土地を接収すると、わずか161ルピーで他人に売り渡してしまった。同様に、3万ルピーの価値があった土地も、たった151ルピーで売却された。さらに農民たちの乳牛までもが没収され、牛一頭分の安値で叩き売られた。

村を守るための太鼓と法螺貝

事態はさらに悪化した。政府役人たちは農家に踏み込み、鋤や雄牛まで取り上げようとしたのである。これに対し、農民たちは団結して政府役人に立ち向かうことを決意した。家畜は家の中に隠され、政府役人が村に近づくのが見えると、人々は太鼓やドラ、法螺貝を鳴らし始めたのだ。

これらの音を聞きつけると、村の男も女も棒切れを手に駆けつけた。もはや政府役人が村に入り込むことは不可能になった。そこで政府は「何人たりとも太鼓やドラ、法螺貝を鳴らしてはならない」という命令を発した。

パテールの反撃――新聞を通じた告発

サルダール・パテールはこの命令を知るや、ただちに新聞に声明を発表した。「大砲と銃弾を手にした政府が、太鼓とドラの音におびえているとは」。そして人々に向けて、太鼓を鳴らし続けること、そして小作料を払わないことを呼びかけた。

バルドリ運動は瞬く間に全国紙の見出しを飾るようになり、国中の視線がこの地に注がれた。これは外国支配の政府に対する画期的な実験であり、国内で初めて試みられるものだった。この運動の輝きの前では、それまでの国内のあらゆる運動も色あせて見えたほどである。

政府の懐柔策と裏切り者の問題

ボンベイ州知事は、自分が出した小さな命令が、外国支配政府全体の威信を揺るがすことになろうとは夢にも思っていなかった。しかし、すでに矢は筒から放たれた後だった。何らかの副作用が起こるのは避けられなかった。そこで政府は一部の人々を懐柔し始めた。その誘惑に屈した一部の農民は、闘争者たちのもとを離れ、政府の声に同調し始めたのである。

運動に参加する農民たちは、こうした裏切り者に報いを受けさせたいと考えた。しかしパテールはここでも、古来からの教えを繰り返した。「仲間同士で争うな。その力をすべて、政府との闘いに注ぎ込め」。

そこで農民たちは、政府側につく者をボイコットすることに決めた。そうすれば、裏切りという病気が他の人々へ広がるのを防げるからだ。

排斥はしても、暴力はしない

これを受けてパテールは、人々にこう語りかけた。「社会には、悪しき者を排斥する権利がある。しかし、暴力を振るってはならない。その者が家族の祝祭で食事に招いても、もちろん誰も彼の家には足を運ばない。だが、もし彼が病に倒れたならば、村の誰もが彼の家へ看病に向かうのだ」

これこそが、バルドリ運動を貫いた精神だった。敵とは明確に線を引きながらも、人としての思いやりは決して失わない。パテールの指導の下、農民たちは固い絆と規律をもって、圧政に立ち向かい続けたのである。