歴史上の人物

ボーアルネ家 ― ジョセフィーヌの子どもたち、ウジェーヌとオルタンスの生涯

ボーアルネ家 ― ジョセフィーヌの子どもたち、ウジェーヌとオルタンスの生涯

ボーアルネ家(Beauharnais)は、ナポレオン・ボナパルトの最初の妻ジョセフィーヌが、前夫アレクサンドル・ド・ボーアルネとの間にもうけた二人の子どもたち――ウジェーヌとオルタンス――を通じて、フランス第一帝政の歴史に深く関わることになった一族です。ここでは、それぞれの生涯を紹介します。

ウジェーヌ・ド・ボーアルネ(1781年 - 1824年)

ジョセフィーヌとアレクサンドル・ド・ボーアルネの息子。帝政フランスにおいて「フランス公(皇子)」の称号を与えられ、ナポレオンの副官としてイタリア遠征やエジプト遠征に従軍しました。その後もオーストリア戦役やスペイン戦役に参加し、1812年のロシア遠征では、壊滅的な撤退の際に皇帝ナポレオンとミュラ元帥を支える重要な役割を果たしています。
誠実で有能な人柄により、ウジェーヌはナポレオンから深い信頼と愛情を得て、イタリア副王に任じられました。

オルタンス・ド・ボーアルネ(1783年 - 1837年)

ジョセフィーヌとアレクサンドル・ド・ボーアルネの娘。1802年にナポレオンの弟ルイ・ボナパルトと結婚し、ルイは1806年にオランダ王として即位しました。しかしこの政略的な結婚は不幸なもので、夫が王位を退位すると二人は別居します。
オルタンスは晩年を亡命生活の中で過ごし、貴重な回顧録を残してこの世を去りました。そして彼女こそ、のちにフランス第二帝政の皇帝となるナポレオン3世の母親です。