聖ジョージの列聖に関する記録は存在しない
結論から言うと、聖ジョージ(聖ゲオルギオス)が正式に列聖されたという記録は一切存在しません。「いつ列聖されたのか」という問いには、そもそも公式な答えがないのです。
列聖とは何か
列聖(れっせい)とは、カトリック教会において、亡くなった人物を聖人として正式に宣言する手続きのことです。教皇庁による厳格な審査を経て、その人物の徳や奇跡が確認されて初めて、教会によって「聖人」と認められます。
なぜ列聖の記録がないのか
聖ジョージについては、彼が実際に存在したことを裏付ける確かな歴史的資料がほとんど残っていません。伝承によれば、彼は3世紀末から4世紀初めごろ、ローマ皇帝ディオクレティアヌスによるキリスト教徒迫害の時期に殉教した兵士とされていますが、その生涯の詳細の多くは後世に加えられた伝説によります。
さらに重要なのは、聖ジョージが生きた時代には、現在のような列聖の制度自体がまだ確立していなかったという点です。初期キリスト教において、殉教者たちは地域の教会や信徒たちの崇敬を通じて、自然な形で「聖人」とみなされてきました。聖ジョージも同様に、公式な列聖の手続きを経ることなく、古くから聖人として広く敬われてきたのです。
まとめ
聖ジョージがいつ列聖されたのかという問いに対する答えは、「正式な列聖は行われていない」というものです。彼は列聖制度が確立される以前の時代の人物であり、信徒たちの信仰と伝承を通じて聖人として崇敬されてきました。加えて、その実在を示す確固たる歴史的証拠が乏しいことも、列聖の記録が存在しない一因と考えられています。