歴史物語

ドイツ抵抗博物館――ナチスに抗った人々を伝えるベルリンの記念館ガイド

ナチス政権に対するドイツ国内の抵抗は、実はごくわずかしか存在しませんでした。ナチスが市民の心をつかむことに成功したこと、そして反乱の芽を徹底的に摘み取ったことがその理由です。そのため、ドイツにおけるナチズムへの抵抗は、現実というより一種の「神話」として語られることも少なくありません。それでも、個人や小さなグループが、それぞれの信念からヒトラー政権に立ち向かった事例がいくつか残されています。

最も有名な抵抗の事例は、1939年と1944年のものです。1939年、大工のゲオルク・エルザーはミュンヘンでの党集会に爆弾を仕掛け、周囲の人々を死傷させましたが、標的であるヒトラー本人の暗殺には失敗しました。1944年には、本格的なクーデター計画であった「ヴァルキューレ作戦」が実行されましたが、これもまた失敗に終わっています。

ヴァルキューレ作戦の際、シュタウフェンベルク大佐とその同志たちが指揮本部として使用した建物こそ、現在の「ドイツ抵抗博物館」です。

ドイツ抵抗博物館――ナチスに抗った人々を伝えるベルリンの記念館ガイド

ドイツ抵抗博物館へのアクセス

博物館はティーアガルテン公園のすぐ近く、シュタウフェンベルク通り沿いに位置しています。アクセスするには、M29番のバスに乗り、「Gedenkstätte Deutscher Widerstand(ドイツ抵抗記念館)」停留所で下車します。最適な乗り換えルートは、ベルリン交通局(BVG)の公式サイトなどで事前に確認しておくと安心です。

開館時間

  • 月曜〜水曜・金曜:9:00〜18:00
  • 木曜:9:00〜20:00
  • 土日および祝日:10:00〜18:00

入館は無料です。

博物館のみどころ

博物館は3つのフロアで構成されており、1フロアは企画展(特別展)、残る2フロアは常設展示となっています。

常設展は大きく2つのセクションに分かれています。ひとつは「Stille Helden(静かな英雄たち)」と題されたセクションで、ユダヤ人をナチスによるホロコーストから逃がす手助けをした人々の物語を紹介しています。

メインフロアでは、ドイツ国内で行われたナチズムへの抵抗運動の具体的な事例を、部屋ごとのテーマに沿って展示しています。なかでも最大の見どころは、クラウス・フォン・シュタウフェンベルク大佐のかつての執務室をそのまま活かした、ヴァルキューレ作戦に関する展示室です。

第二次世界大戦中、陸軍最高司令部の本部として使われていた建物の中庭には、ナチズムに対するドイツの抵抗を讃える記念碑が建立されています。この記念碑が立つ場所は、1944年7月20日にクラウス・フォン・シュタウフェンベルクが処刑された、まさにその現場なのです。

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