中世から受け継がれるクリスマスの味「ヌカート」とは?
クリスマスがもうすぐそこまでやってきました。今年も、何百年も前から人々を魅了してきたこの一年で最も美しい祝祭にふさわしい、歴史ある伝統料理のレシピをご紹介します。
今回取り上げるのは、中世ヨーロッパで愛されたクリスマス菓子「ヌカート(Nucato)」です。ヌカートは、はちみつとナッツをじっくり煮詰めて作る南イタリア発祥の伝統菓子で、中世にはすでに広く親しまれていました。現在でもカラブリア州やバジリカータ州などの南イタリアでは、クリスマスの定番のお菓子として受け継がれています。以下のレシピは、中世史サイト sguardosulmedioevo.org を参考にしています。
中世の細密画に描かれたキリスト降誕
中世の写本に描かれたミニチュア画(細密画)に見る、キリストの降誕の情景。
材料
- クッキングシート(オーブンペーパー)…適量
- 百花蜜(山野の花のはちみつ)…1kg
- アーモンド、くるみまたはヘーゼルナッツ…1kg
- レモン…1個
- ミックススパイス…計小さじ2杯分
- ジンジャーパウダー…小さじ1
- こしょう…ひとつまみ
- シナモンパウダー…小さじ1
- クローブパウダー…小さじ1/3
作り方
- まず、はちみつを弱火にかけてゆっくりと温め、表面に浮いてきた灰汁や泡を丁寧にすくい取ります。
- アーモンドなどのナッツは、フードプロセッサーなどで粗く砕きます。食感が残るくらいの粗さがポイントです。
- 砕いたナッツをはちみつに加え、絶えず混ぜながら弱火で煮ます。ここが一番の根気勝負で、30〜45分ほど混ぜ続ける必要があります。
- 加熱が進むとナッツが熱で「パチパチ」と軽く弾ける音がし始めます。これが出来上がりの合図です。ただし焦がさないよう十分注意してください。焦げると真っ黒になり、風味もほろ苦さを通り越して強い苦味になってしまいます。
- スパイスは2回に分けて加えます。煮始めにミックススパイスを小さじ1杯入れ、残りは火から下ろす直前に加えて全体になじませます。
- ヌカートが煮上がったら、クッキングシートを敷いた天板や、できればノンスティック加工のピザ用トレーなどに流し広げます。
- 熱々の生地を平らにならすときは、半分に切ったレモンの切り口を使うのが昔ながらのコツ。くっつかずにきれいに伸ばせます。完全に冷めたら食べやすい大きさに切り分けて完成です。
香り高いスパイス、たっぷりのナッツ、そして濃厚なはちみつの甘みが調和したヌカートは、そのままお茶やデザートワインのお供にぴったり。中世の人々がクリスマスに口にしたであろう味わいを、ぜひご家庭で再現してみてください。
記事の出典:sguardosulmedioevo.org