
写真:19世紀ミラノにおける公共照明の様子
暗闇が生んだ危険な夜道
何世紀にもわたり、夜の街路は人々にとって深刻な危険と隣り合わせの場所でした。暗闇は足元の見えない事故や転倒を招くだけでなく、殺人や強盗を企む悪者たちにとっても格好の隠れ蓑となり、犯罪を助長していたのです。日が暮れると外出を控えるのが当たり前の時代が長く続きました。
電気の登場ですべてが変わった
こうした状況を根本から変えたのが、電気の登場です。当初は大都市に限られていたものの、街路灯による照明は次第に小さな町へと普及していきました。夜道が明るく照らされるようになったことで、人々は安全に外出できるようになり、都市生活の質は大きく向上しました。
世界初の公共照明システム
史上初となる本格的な公共照明システムは、それほど昔ではない1882年に、ニューヨークで実現しました。トーマス・エジソンが建設した発電施設から供給される電力によって、市街地が初めて電灯で照らされたのです。これを皮切りに電気照明は急速に世界中へ広がり、「夜の暗闇」という人類共通の恐怖を歴史の彼方へと追いやっていきました。