歴史物語

なぜウィスコンシン州の公式ダンスはポルカなのか?

「アメリカの酪農地帯」と呼ばれる州

ウィスコンシン州は、広大な牧草地と盛んな酪農業で知られ、「アメリカの酪農地帯(America's Dairyland)」という愛称を持っています。チーズやバターの生産量は全米有数を誇り、州のナンバープレートにもこの愛称が刻まれるほど、酪農は州の象徴となっています。

州の公式ダンスに制定されたポルカ

そんなウィスコンシン州では、実は「ポルカ」が州の公式ダンスとして制定されています。1993年には、州の貴重な文化遺産として正式に認められました。

その背景にあるのは、19世紀から20世紀初頭にかけてドイツ、ポーランド、チェコなど中欧・東欧諸国から移住してきた人々の歴史です。彼らが故郷の音楽と踊りを持ち込み、世代を超えて受け継がれた結果、ポルカは州全体に深く根付いたのです。

ポルカとはどんな踊り?

ポルカは、1830年代にボヘミア(現在のチェコ)で生まれたとされる踊りです。2拍子の力強く明快なリズムに乗って、男女がペアになり、軽快にステップを踏みながら回るのが最大の特徴です。アコーディオンなどの生演奏とともに踊られることも多く、現在でも州内の祭りや結婚式、ビールホールなどで親しまれています。

酪農王国ウィスコンシンとポルカ。一見つながりがないように思えますが、どちらもこの州を形作った移民たちの暮らしと文化を今に伝える、大切な証なのです。