歴史物語

ピルグリム・ファーザーズはなぜアメリカへ渡ったのか?「米国に来た」という誤解を解く

「ピルグリム・ファーザーズ(清教徒移民)はなぜアメリカ合衆国に来たのか」という問いには、実は一つの誤解が含まれています。結論から言えば、ピルグリム・ファーザーズは「アメリカ合衆国」には来ていません。彼らが新大陸に到着したのは1620年。一方、アメリカ合衆国が誕生したのは1776年の独立宣言以降のことです。

1620年、メイフラワー号でプリマスへ

ピルグリム・ファーザーズは、イングランド国教会からの弾圧を逃れ、信仰の自由を求めて海を渡ったイギリスの分離派プロテスタントたちです。1620年、彼らはメイフラワー号に乗り込み、大西洋を渡って現在のマサチューセッツ州プリマスに上陸しました。

当時の北米東部はイギリスなどのヨーロッパ諸国による植民地化が進みつつある時期であり、そこに「アメリカ合衆国」という独立国家はまだ存在していませんでした。

なぜ海を渡ったのか

彼らの渡航の最大の動機は宗教的自由の追求でした。母国イギリスでは国教会の信仰形態に従うことが求められ、独自の礼拝を行う分離派は迫害の対象となっていました。まずオランダへ移住したものの、生活の安定や子どもの教育、そして自らの信仰を守り抜ける土地を求めて、新大陸への移住を決意したのです。

まとめ:時系列で理解する

  • 1620年: ピルグリム・ファーザーズがメイフラワー号で渡米し、現在のマサチューセッツ州プリマスに入植
  • 1776年: アメリカ独立宣言により、アメリカ合衆国が成立

つまり、ピルグリム・ファーザーズが到達したのは「アメリカ合衆国」ではなく、後の合衆国の一部となる北米の植民地だったのです。「米国に来た」という表現は、厳密には150年以上の時差があるため正しくない、というのがこの問いへの答えとなります。