歴史物語

聖マルタはどこに埋葬されている?南仏プロヴァンスの伝承と聖地を解説

新約聖書に登場する聖マルタ(マルタ)は、イエス・キリストが親しく交わった人物として知られ、妹マリアや弟ラザロとともにベタニアで暮らしていたと伝えられています。では、彼女は最期にどこで眠っているのでしょうか。

伝承によれば南仏プロヴァンスの地下納骨堂に

中世以来のキリスト教の伝承によると、聖マルタはイエスの復活後、弟ラザロやマグダラのマリアらとともに船で地中海を渡り、ガリア(現在のフランス)へ布教のために渡ったとされています。そしてその終焉の地とされるのが、南フランス・プロヴァンス地方にあるサン=マクシミン=ラ=サント=ボームです。

当地にあるサント=マドレーヌ大聖堂(サン=マクシミン教会)の地下には納骨堂(クリプト)があり、そこに聖マルタの遺骸が安置されていると信じられてきました。この大聖堂はマグダラのマリアの遺骸も祀られていることで有名な巡礼地でもあります。

タラスコンとの深いゆかり

また、プロヴァンスの町タラスコンも聖マルタゆかりの地として知られています。伝説によれば、マルタはこの地を荒らし回っていた怪物「タラスク」を信仰の力によって鎮めたとされ、町の名物であるドラゴン伝説のヒロインとして親しまれています。タラスコンにもサント=マルト・コレジアル教会があり、聖女への崇敬が今も受け継がれています。

まとめ

聖マルタの埋葬地について確固たる歴史的証拠があるわけではありませんが、伝承に基づけば、南フランス・プロヴァンスのサン=マクシミン=ラ=サント=ボームにある教会の地下納骨堂がその眠りの場所とされています。中世ヨーロッパにおける聖人信仰と巡礼文化を今に伝える、由緒ある聖地といえるでしょう。