フィリピンの国民的英雄ホセ・リサール(José Rizal)にとって、最初の悲しみであり初恋でもあった相手は、セグンダ・カティグバク(Segunda Katigbak)という少女でした。
運命の出会い——1877年
1877年、当時16歳だったリサールは、故郷カランバでセグンダ・カティグバクと出会います。彼女はバタンガス州リパ出身の14歳の少女で、親戚を訪ねてカランバに来ていました。リサールは彼女を見た瞬間に心を奪われ、たちまち恋に落ちました。
短くも美しい恋の日々
二人は急速に親しくなり、リサールは熱心な求愛を続けました。詩の才能に恵まれていた彼は、セグンダに捧げる数々の愛の詩を書き綴り、純粋な想いを表現しました。初恋ならではの甘く切ない日々が続いたのです。
訪れた別れ——最初の悲しみ
しかしこの幸せは長くは続きませんでした。リサールは進学のため、故郷カランバを離れてマニラへ移らなければならなかったのです。離れてからも二人は手紙を通じて連絡を取り合い、絆を保とうとしました。
しかし、遠距離の恋文だけでは関係を守りきれず、セグンダはついに同郷の男性マヌエル・ルス(Manuel Luz)と結婚してしまいます。初恋の相手が他人の妻となったことは、若きリサールにとって深い悲しみとなりました。
初恋がリサールに残したもの
この失恋体験は、リサールの人生における「最初の悲しみ」として記憶され、後の彼の文学作品や詩にも影響を与えたと言われています。初恋の痛みを知った青年期の経験は、やがてフィリピンを愛する彼の情熱的な精神性へとつながっていきました。