はい、ハリエット・タブマンの家系には、彼女と同じく歴史に名を刻んだ人物がいます。その代表が、姪にあたるハリエット・ロス・タブマン(Harriet Ross Tubman)です。彼女もまた奴隷制度廃止運動家(アボリショニスト)であり、女性参政権運動の先駆者として知られています。
奴隷制からの脱出
ハリエット・ロス・タブマンは1836年、メリーランド州で奴隷として生まれました。1850年には、叔母であるハリエット・タブマンの助けを借りてフィラデルフィアへの脱出に成功します。当時、南部から北部への逃亡は命がけの試みであり、多くの奴隷たちが「地下鉄道(アンダーグラウンド・レイルロード)」と呼ばれる秘密の支援ネットワークに頼って自由を求めていました。
女性参政権運動への貢献
南北戦争後、彼女は女性参政権(サフラージュ)運動の活動家として頭角を現しました。1869年には全米女性参政権協会(National Woman Suffrage Association)の大会に代議員として参加し、アメリカで最初期に投票権を行使したアフリカ系アメリカ人女性の一人となりました。これは、当時の人種差別や性差別が厳しかった社会において、非常に意義深い達成でした。
晩年の活動と遺産
さらに彼女は、フィラデルフィアにおけるアフリカ系アメリカ人の生活向上にも尽力しました。1903年には「ハリエット・タブマン老人ホーム(Harriet Tubman Home for the Aged)」の設立にも関わり、高齢者や困窮した人々を支える社会貢献を生涯にわたって続けました。
このようにタブマン家は、自由と平等を求める闘いを二世代にわたって担った、アメリカ史において特別な意味を持つ一族だといえるでしょう。