歴史物語

1099年、十字軍に何が起きたのか?——エルサレム攻略の歴史

1099年、十字軍はエルサレムを攻略した

1099年、十字軍はエルサレムへの攻撃に成功し、約1か月に及ぶ包囲戦の末にこの聖なる都市を占領しました。これは第一次十字軍における最大の転換点となり、中世地中海世界の歴史を大きく変える出来事となりました。

十字軍とは何者だったのか

十字軍は、イスラム勢力の支配下に置かれていた聖地を奪還することを目的として、ヨーロッパから出発したキリスト教徒の軍隊です。彼らは宗教的な熱意と巡礼者の誓いを胸に、長く過酷な東方への行軍を続けました。

エルサレム包囲戦の経緯

ブイヨンのゴドフロワ、トゥールーズのレーモン4世、ターラントのボヘモンドら有力諸侯に率いられた十字軍は、1099年6月7日にエルサレムの包囲を開始しました。

数週間にわたる激しい攻防の末、十字軍はついに城壁を突破し、1099年7月15日に市を制圧しました。補給も乏しく疲弊した軍でしたが、攻城塔などを用いた総攻撃によって勝利を収めたのです。

占領後の悲劇とエルサレム王国の成立

市の陥落後、十字軍による虐殺が行われ、数千人のムスリム(イスラム教徒)やユダヤ教徒が殺害されるか奴隷として売られ、キリスト教勢力による支配が確立されました。

その後、ブイヨンのゴドフロワが「アドヴォカトゥス(聖墓守護者)」としてエルサレム王国の初代統治者に就任しました。このエルサレム王国は約88年間存続しますが、1187年にサラディン率いるムスリム軍によって再び奪還されることとなります。