奴隷制撤廃に命を懸けた人々
世界中で多くの人々が、奴隷制の廃止に向けて働き、戦ってきました。宗教指導者、政治家、活動家、そしてかつて奴隷だった人々まで、さまざまな背景を持つ人々がこの大義に身を捧げました。ここでは、特に重要な人物たちを国別に紹介します。
イギリスの廃奴運動家たち
ウィリアム・ウィルバーフォース(William Wilberforce)
イギリスの政治家であり廃奴主義者。1807年の大西洋奴隷貿易禁止法の成立を主導した中心人物です。
トマス・クラークソン(Thomas Clarkson)
ウィルバーフォースと協力し、奴隷貿易の悲惨な実態を世間に広めるとともに、その残虐性を裏付ける証拠収集に尽力したイギリスの廃奴主義者です。
エリザベス・ヘイリック(Elizabeth Heyrick)
イギリスのクエーカー教徒である廃奴主義者。女性反奴隷制協会の設立に携わり、奴隷制の実態について一般市民への啓発活動を行いました。
アメリカの廃奴運動家たち
フレデリック・ダグラス(Frederick Douglass)
奴隷制から脱出し、優れた演説家・政治家として廃奴運動を代表する指導者の一人となったアフリカ系アメリカ人です。
ハリエット・タブマン(Harriet Tubman)
自ら奴隷制から逃れた後、「地下鉄道(Underground Railroad)」を利用して13回も南部へ戻り、300人以上の人々を自由へと導いたアフリカ系アメリカ人の活動家です。
ジョン・ブラウン(John Brown)
1859年、バージニア州ハーパーズ・フェリーの連邦武器庫への武装襲撃を率い、奴隷反乱の火種を作ろうとしたアメリカの廃奴主義者・活動家です。
ソジャーナ・トゥルース(Sojourner Truth)
奴隷制から逃れた後、力強い演説家として名を馳せ、女性参政権の擁護者としても活躍したアフリカ系アメリカ人の活動家です。
ウィリアム・ロイド・ガリソン(William Lloyd Garrison)
1831年に影響力の大きい廃奴主義新聞『ザ・リベレーター(The Liberator)』を創刊し、すべての奴隷の即時解放を訴え続けたアメリカのジャーナリストです。
ウェンデル・フィリップス(Wendell Phillips)
奴隷制に対する迫力ある演説により「廃奴運動の黄金のラッパ」と称されたアメリカの廃奴主義者・演説家です。
チャールズ・サムナー(Charles Sumner)
マサチューセッツ州選出の上院議員として、議会内で奴隷制に反対する先頭に立ち続けたアメリカの政治家です。
無数の人々の努力と犠牲が支えた運動
これは決して網羅的なリストではありません。奴隷制廃止のために働き、戦った人は数え切れないほど存在します。廃奴運動は複雑かつ多様な運動であり、宗教指導者、政治家、活動家、そしてかつて奴隷だった人々など、さまざまな立場の人々が、それぞれの努力と犠牲によって奴隷制終焉という大義に貢献しました。