西サハラは、モロッコとサハラ・アラブ民主共和国(SADR)がそれぞれ主権を主張する係争中の地域です。現在、領土の大部分をモロッコが実効支配しており、SADRは東部の限られた地域のみを支配しています。国連は西サハラを「非自治地域」に分類しており、その最終的な帰属はいまだ確定していません。
西サハラ問題の歴史的経緯
1975年、スペインが植民地支配から撤退すると、モロッコは直ちに西サハラの併合に踏み切りました。同じ年、亡命先においてサハラ・アラブ民主共和国(SADR)の建国が宣言されました。SADRは世界中の多くの国から国家承認を受けていますが、モロッコはこれを認めていません。以来、両者の対立は半世紀近くにわたって続いています。
自治提案と国連の仲介努力
2007年には、モロッコが西サハラに大幅な自治権を付与する枠組みを提案しましたが、完全な独立を掲げるSADR側はこの提案を拒否しました。一方、国連は1975年以降、停戦監視や交渉促進などを通じて紛争解決に継続的に関与してきましたが、決定的な解決策には至っていません。
今後の展望
西サハラの帰属をめぐる対立は、北アフリカ全体の安定にも影響を及ぼしうる重要な国際問題です。住民の意思を反映した住民投票の実施や、当事者間の対話再開など、恒久的かつ平和的な解決が国際社会から強く求められています。