アジアの歴史

「イナム委員会」を設立したのは誰?ダルハウジー卿とインド史の重要ポイントを解説

「イナム委員会」を設立したのは誰?

答え:ダルハウジー卿(Lord Dalhousie)です。

イナム委員会(Inam Commission)は、1852年に当時のインド総督であったダルハウジー卿によって設立されました。この委員会は、ボンベイ管区における「イナム」と呼ばれる土地寄進地の所有権を調査する目的で設置されたものです。

イナム委員会とは何か?

「イナム」とは、かつての支配者や君主が寺院、個人、貴族などに与えた免税の土地寄進地を指します。イナム委員会はこれらの土地の権利書(称号)を精査し、正当な証拠がないと認定された土地を没収する権限を持っていました。

その結果、ボンベイ管区では約2万件に及ぶイナム土地が調査対象となり、その多くが政府に取り上げられました。この政策は、地主階級や伝統的な支配層の反発を招き、イギリス支配への不満を一層強める要因の一つとなったとされています。

ダルハウジー卿の「消滅権」政策との関係

ダルハウジー卿は、「消滅権(無嗣失権の原理/Doctrine of Lapse)」と呼ばれる政策でも知られています。これは、直系の男子相続人がいない藩王国の領土をイギリス東インド会社が接収できるとするもので、ジャーンシー、サーターラー、ナーグプルなどの藩王国がこの政策によって併合されました。

イナム委員会による土地没収も、こうした領土・財産接収政策の一環として位置づけられます。これらの厳しい政策は、1857年のインド大反乱(セポイの反乱)の背景の一つになったとも言われています。

試験対策のポイント

  • イナム委員会の設立者:ダルハウジー卿
  • 設立年:1852年
  • 目的:ボンベイ管区のイナム(土地寄進地)の権利調査と没収
  • 関連事項:消滅権(Doctrine of Lapse)、1857年のインド大反乱

インド史や公務員試験の一般教養分野では頻出のテーマですので、設立者・年代・目的のセットでしっかり覚えておきましょう。