アジアの歴史

広島・長崎の原爆投下:放射線によって何人が亡くなったのか

広島・長崎の原爆投下による犠牲者数の全体像

1945年8月、広島と長崎への原爆投下は数十万人もの命を奪いました。爆発による即死だけでなく、その後の数年間にわたって放射線による疾病で亡くなった方も非常に多くいます。

ここでは、推定される死亡者数の内訳をご紹介します。

広島の場合

即死: 原爆投下の瞬間に、約7万人から8万人が命を落としたと推定されています。犠牲となった方々の多くは、爆心地(炸裂点の真下の地点)から数キロメートル以内の範囲にいた人々でした。

放射線関連の死亡: 投下後の日々、そして数か月にわたり、急性放射線症候群、白血病、各種がんといった放射線起因性の疾病により、さらに数千人が亡くなりました。放射線のみに起因すると特定できる死亡者数を正確に算出することは困難ですが、追加で2万人から6万人が犠牲になったとする推計もあります。

長崎の場合

即死: 長崎での原爆爆発により、約4万人から7万5千人が即死しました。

放射線関連の死亡: 広島と同様に、長崎でも多くの方が放射線による疾病を発症し、長い時間をかけて亡くなっていきました。放射線関連の死亡者数は、1万5千人から4万5千人と推定されています。

推計値に関する留意点

これらの数字はあくまで概算であり、参照する資料や推計手法によって数値が異なる点に注意が必要です。

特に放射線関連の死亡者数を正確に特定することが難しい理由として、以下の要因が挙げられます。

- 被曝した個人の健康状態を長期にわたって追跡調査することの困難さ
- 白血病やがんなど、放射線起因性疾病の発症までの潜伏期間が非常に長いこと
- 戦後の混乱期において記録が不完全だったこと

こうした背景から、原爆による犠牲者数は今なお研究が続けられている重要なテーマとなっています。