ベトナム戦争期(1955年〜1975年)の南ベトナム(ベトナム共和国)は、西側陣営を中心に多くの国から軍事的・経済的な支援を受けていました。ここでは、南ベトナムと同盟関係にあった、あるい積極的に支援を行った主な国について詳しく解説します。
南ベトナムを支えた主な同盟国
アメリカ合衆国
南ベトナムにとって最大の同盟国だったのがアメリカです。冷戦下における共産主義の拡大を防ぐ「封じ込め政策」の一環として、南ベトナムへの軍事援助を段階的に拡大し、1965年以降は本格的な地上軍を派遣しました。最盛期には50万人を超えるアメリカ兵がベトナムに駐留し、兵器・資金の面でも圧倒的な規模の支援を提供しています。
韓国(大韓民国)
韓国はアメリカに次ぐ規模で南ベトナムに派兵した国です。猛虎部隊や青龍部隊、白馬部隊などの戦闘部隊を送り、累計で30万人以上の将兵が派遣されたとされています。派兵の見返りとしてアメリカから経済援助を受けたことも知られています。
オーストラリアとニュージーランド
オーストラリアは歩兵部隊を中心に約6万人規模の兵力を累計で派遣し、ニュージーランドも砲兵部隊や特殊部隊などを送りました。両国とも東南アジア条約機構(SEATO)の加盟国として、地域の安全保障に関与していたことが背景にあります。
タイとフィリピン
タイは自国領内にアメリカ軍の基地を提供するだけでなく、義勇部隊を南ベトナムへ派遣しました。フィリピンも工兵部隊や医療・民間支援団などを送り、後方支援の面で重要な役割を果たしています。
限定的な支援を行った国々
フランスとイギリス
旧宗主国であるフランスは、戦争の初期段階において軍事顧問の派遣や財政援助などを行いましたが、アメリカ軍の本格介入後は関与を縮小していきました。イギリスも訓練支援などの形で一定の協力を行ったものの、その規模はアメリカや韓国などと比べると限定的でした。
まとめ
南ベトナムの同盟国は、アメリカを筆頭に、韓国、オーストラリア、ニュージーランド、タイ、フィリピンといった西側陣営の国々が中心でした。これらの国々は「自由世界軍事援助部隊」として知られる枠組みのもとで参戦しており、フランスやイギリスも程度の差こそあれ支援を行っています。しかし、1973年のパリ和平協定以降は各国が順次撤退し、1975年のサイゴン陥落とともに南ベトナムは崩壊することとなりました。