アジアの歴史

サンドゥグアン(血盟)の真実:レガスピとシカトゥナはどのように盟約を結んだのか?

1565年、フィリピンのボホール島で行われた「サンドゥグアン(Sandugo/血盟)」は、スペインとフィリピン史における最も有名な出来事の一つです。しかし、この盟約が単なるワインの乾杯で結ばれたものではないことは、意外と知られていません。

血とヤシ酒で結ばれた盟約

スペインの征服者ミゲル・ロペス・デ・レガスピとボホールの首長(ダトゥ)シカトゥナは、サンドゥグアンをワインだけで結んだわけではありません。両者は自らの血を一滴ずつ採り、それを発酵させたヤシ酒(トゥバ)に混ぜ合わせ、その混合液を互いに一口飲み合うという儀式によって盟約を交わしました。

タガログ語やセブアノ語で「イス・ポグ・ブヒ」(一つの血)を意味するこの儀式は、互いの命を分かち合うことに等しく、当時のフィリピン社会において最も強固な信頼の証とされていました。

この儀式がもたらした歴史的意義

この象徴的な血盟は、二人の指導者の間に信頼と友情の絆を生み出しました。その結果、武力衝突ではなく対話による関係構築が可能となり、スペイン人とフィリピンの先住民との平和的な共存への道が開かれたのです。

サンドゥグアンは、スペインとフィリピンの間で交わされた最初の国際的な友好条約と位置づけられており、フィリピン史上きわめて重要な転換点とされています。

現代に受け継がれるサンドゥグアン

今日でもこの歴史的出来事を記念して、ボホール州タグビララン市では毎年7月に「サンドゥグアン・フェスティバル」が開催されています。華やかなパレードやストリートダンスを通じて、友好と平和の精神が現代へと受け継がれています。