世界有数の歴史と人口を誇る中国。英語では「チャイナ(China)」と呼ばれていますが、なぜこの名前なのでしょうか。実は、この国名の由来は、約2200年前に栄えた秦(しん)王朝にさかのぼります。
秦王朝――最初の統一国家
紀元前3世紀、秦の始皇帝は分裂していた中国を初めて統一し、秦王朝(紀元前221年~前206年)を築きました。彼は単なる征服者ではなく、国家の土台を作り上げた改革者でもありました。
始皇帝が残した主な功績
- 貨幣の統一:各地で異なっていた通貨を一本化し、経済の流通を促進しました。
- 度量衡の標準化:長さ・重さ・体積の単位を統一し、商取引を円滑にしました。
- 文字の統一:標準的な書体を定め、文化の共通基盤を作り上げました。
- 道路網の整備:全国に街道を敷き、交通と行政の効率を高めました。
「秦」が「チャイナ」へと変わるまで
これらの偉業により、秦王朝は「中華世界における最初の統一国家」として後世に強い印象を残しました。その結果、「秦(Chin/Qin)」という王朝の名が、中国そのものを指す言葉として周辺諸国へと広まっていったのです。
この名称は、インドのサンスクリット語では「チーナ(Cīna)」、ペルシア語では「チーン(Chīn)」として記録され、シルクロードを通じて西へと伝わりました。やがてヨーロッパの諸言語に取り入れられ、英語では「China」という形で定着しました。
まとめ
つまり「China」という言葉の起源は、紀元前3世紀に始皇帝が築いた統一国家・秦王朝です。貨幣や度量衡の統一といった画期的な改革によって、事実上の「近代中国の原型」を作り上げた秦の名前が、国際的な国名として今日まで受け継がれているのです。