北米の歴史

FEI(外国稼得無形資産)所得控除とは?米国の中小製造業向け税制優遇の基本を解説

FEI所得控除の概要

FEI(Foreign Earnings Intangible:外国稼得無形資産)所得控除は、アメリカ国内で製品を製造する中小企業の経営者を対象とした連邦税制上の優遇措置です。適格企業の税負担を軽減することで、国内生産の活性化と輸出の促進を図ることを目的としています。

控除の対象となる費用

FEI所得控除では、輸出販売につながる無形資産の開発・製造・マーケティングに関わる一定の費用を控除できます。無形資産とは物理的な実体を持たない資産のことで、具体的には以下のようなものが該当します。

  • 特許や著作権などの知的財産権
  • エンジニアリング費用および設計費
  • マーケティング費用および広告宣伝費

控除できる費用には上限があり、事業の適格輸出売上高の50%までと定められています。ここでいう適格輸出売上とは、アメリカ国内で製造した商品を国外の顧客へ販売した際の売上を指します。

適用要件

FEI所得控除を利用するためには、以下の要件をすべて満たす必要があります。

  • 中小企業庁(SBA)が定める中小企業の経営者であること
  • アメリカ国内で商品を製造していること
  • 適格輸出売上を有していること
  • 無形資産の開発または費用の発生があった課税年度内に控除を計上すること
  • 税務申告書にFEI明細書を添付して提出すること

FEI所得控除の主なメリット

FEI所得控除を活用することで、企業は次のようなメリットを享受できます。

  • 国内で製造を行う企業の税負担の軽減
  • 経費を早期に控除できることで実現するキャッシュフローの改善
  • グローバル市場における米国企業の競争力強化

申請の手順

FEI所得控除を申請するには、IRS(米国内国歳入庁)に対してフォーム8815「Foreign Earnings Intangible (FEI) Income Exception」を作成・提出します。このフォームを使用して控除対象となる費用の金額を計算し、事業の税務申告書にFEI明細書を添付します。

FEI所得控除は、上記の要件を満たす事業者であれば幅広く利用可能な制度です。税負担の軽減とキャッシュフローの改善に直結する貴重な税制優遇といえるでしょう。自社が適格事業者に該当するかどうか、まずは要件を確認してみることをおすすめします。