2006年は、アメリカにとって政治・科学・スポーツの各分野で印象的な出来事が相次いだ年でした。冥王星探査機の打ち上げから中間選挙での政局転換まで、この一年の主な出来事を月ごとに振り返ってみましょう。
1月:冥王星探査機「ニュー・ホライズンズ」打ち上げ
1月19日、NASAは太陽系外縁天体の探査を目的とした無人探査機「ニュー・ホライズンズ」を打ち上げました。この探査機は約9年半の旅を経て2015年に冥王星へ最接近し、人類初となる鮮明な画像を地球に送り返しました。
2月:トリノ冬季オリンピック開催
2月10日から26日まで、イタリアのトリノで冬季オリンピックが開催されました。アメリカ選手団はフィギュアスケートやスノーボードなどの種目でメダルを獲得し、存在感を示しました。
3月〜4月:移民改革をめぐる大規模デモ
春にかけて、不法移民の合法化などを求める大規模なデモがロサンゼルスやシカゴなど全米各地で発生しました。数十万人規模の行進もあり、移民政策は同年の重要な政治課題の一つとなりました。
5月:ダービー馬バーバロの快走と悲劇
5月6日、競走馬バーバロ(Barbaro)がケンタッキーダービーを圧勝しました。しかし2週間後に出走したプリークネスステークスで重傷を負い、治療の末に翌2007年1月へ安楽死という悲劇的な結末を迎え、全米に大きな衝撃を与えました。また同月には、ダン・ブラウンの世界的ベストセラー『ダ・ヴィンチ・コード』の映画版が全米公開され、大きな話題を呼びました。
6月:W杯ドイツ大会開幕とイラク情勢の転換点
6月9日、サッカーのワールドカップがドイツで開幕しました。同じ月には、イラクのアルカーイダ指導者アブー・ムサブ・アル=ザルカウィが米軍の空爆により殺害され、対テロ作戦における節目となりました。
8月:冥王星が「準惑星」へ
8月24日、国際天文学連合(IAU)が惑星の新たな定義を採択し、冥王星は惑星から「準惑星」へと分類変更されました。年初に打ち上げられたニュー・ホライズンズのミッションと合わせて、天文ファンの関心を集める話題となりました。
9月:セインツがスーパードームに帰還
2005年8月のハリケーン・カトリーナによる壊滅的な被害からの復興が進むニューオーリンズで、9月25日、NFLのニューオーリンズ・セインツが本拠地ルイジアナ・スーパードームでの公式戦に約1年ぶりに帰還しました。この試合は高視聴率を記録し、被災都市の復興の象徴として全米に感動を届けました。
10月:「安全なフェンス法」に署名
10月26日、ジョージ・W・ブッシュ大統領は「安全なフェンス法(Secure Fence Act)」に署名しました。これにより、メキシコとの国境沿いに約1,100キロメートルに及ぶフェンス等の建設が承認され、移民・国境管理政策をめぐる議論がさらに熱を帯びました。
11月:中間選挙で民主党が上下両院を掌握
11月7日に行われた中間選挙では、民主党が下院と上院の双方で過半数を獲得しました。イラク戦争への不満などを背景とした結果であり、ブッシュ政権の残り2年間の政治運営に大きな影響を与える転換点となりました。
12月:フセイン元大統領の処刑
12月30日、イラクのサッダーム・フセイン元大統領が人道に対する罪などにより処刑されました。2003年のイラク戦争開始以来続いた一連の動きの結末として、その様子は世界中に報じられました。
まとめ
このように2006年のアメリカは、宇宙開発の新時代の幕開け、政局の勢力図の変化、国際社会における重大な転換点など、歴史に残る出来事の少なくない一年でした。当時を知る方も、そうでない方も、これらの出来事を通じて2000年代のアメリカの歩みを感じ取ることができるでしょう。