北米の歴史

1942年〜1945年のアメリカ5セント硬貨(戦時ニッケル)の価値とは?年号別一覧で解説

1942〜1945年の戦時ニッケル(War Nickel)とは?

ジェファーソン・ニッケル(5セント硬貨)は、表面に第3代アメリカ合衆国大統領トーマス・ジェファーソンの横顔、裏面には彼の邸宅として有名なモンティチェロがデザインされています。

1942年から1945年にかけて鋳造された5セント硬貨は「戦時ニッケル」と呼ばれる特別なシリーズです。第二次世界大戦中、兵器の装甲板など軍需でニッケルが不足したため、造幣局は硬貨からニッケルを排除し、代わりに銀35%・銅56%・マンガン9%の合金を採用しました。このため、戦時ニッケルは現在でも地金としての価値を持ち、収集家の間で根強い人気があります。

また、戦時ニッケルの造幣局記号(P=フィラデルフィア、D=デンバー、S=サンフランシスコ)は、裏面のモンティチェロの上に通常より大きく刻印されている点も特徴です。

年号別・発行枚数と価値の一覧

以下は、1942年から1945年までに各造幣局で鋳造されたジェファーソン・ニッケルの発行枚数と、流通品のおおよその価値(米ドル)です。実際の査定額は保存状態(グレード)や希少性によって大きく変動します。

年号(造幣局)発行枚数価値の目安
1942-P(フィラデルフィア)119,110,000枚0.10〜0.65ドル
1942-D(デンバー)111,195,000枚0.15〜0.75ドル
1942-S(サンフランシスコ)55,330,000枚0.15〜1.00ドル
1943-P(フィラデルフィア)140,635,000枚0.10〜0.65ドル
1943-D(デンバー)161,585,000枚0.15〜0.75ドル
1943-S(サンフランシスコ)65,970,000枚0.15〜0.75ドル
1944-P(フィラデルフィア)205,330,000枚0.10〜0.60ドル
1944-D(デンバー)114,670,000枚0.10〜0.60ドル
1944-S(サンフランシスコ)81,515,000枚0.10〜0.60ドル
1945-P(フィラデルフィア)230,415,000枚0.10〜0.60ドル
1945-D(デンバー)147,325,000枚0.15〜0.60ドル
1945-S(サンフランシスコ)112,350,000枚0.10〜0.60ドル

価値が高まる条件

戦時ニッケルの中でも、以下のような特徴を持つ個体はプレミアムが付き、高額で取引されることがあります。

  • 高いグレード: 摩耗が少なく、鋳造時の光沢が残る未使用品(ミントステート)ほど高く評価されます。
  • フルステップ(Full Steps): 裏面モンティチェロの階段部分が完全に打ち出されているものは、コレクターからの需要が特に高いです。
  • エラー品: ダブルダイ(二重打ち)やオフセンターなどのエラー硬貨は希少で、状態次第では相場を大きく上回る価格になります。

手元に戦時ニッケルがある場合は、まず裏面の造幣局記号と保存状態を確認してみるとよいでしょう。見た目以上の価値が隠れている可能性もあります。