米国造幣局は紙幣を製造していない
意外に思われるかもしれませんが、アメリカ合衆国造幣局(United States Mint)は紙幣を製造していません。造幣局の主な業務は、流通用の硬貨の鋳造や貴金属記念硬貨の製造などであり、紙幣の生産は担当範囲外です。
では、誰が紙幣を作っているのでしょうか。答えは、財務省傘下の「彫版印刷局(Bureau of Engraving and Printing)」です。同局がアメリカ国内で流通するすべての紙幣の製造を一括して担っています。
つまり、「米国造幣局はいつ10ドル紙幣を作り始めたのか」という問いに対する正確な答えは、「米国造幣局は10ドル紙幣を一切製造していない」ということになります。
10ドル紙幣が初めて発行されたのは1869年10月25日
10ドル紙幣の製造を手がける彫版印刷局による最初の発行は、1869年10月25日のことでした。この時期に発行された紙幣は、複数の色を使った美しいデザインから「レインボー・ノート」と呼ばれることもあります。
以来150年以上にわたり、10ドル紙幣は時代とともに姿を変えてきました。偽造防止技術の導入、肖像画の変更、色調の刷新など、安全性と利便性を高める改良が重ねられています。
現在の10ドル紙幣の顔はアレクサンダー・ハミルトン
現在の10ドル紙幣には、初代財務長官アレクサンダー・ハミルトンの肖像が描かれています。歴代大統領以外の人物が紙幣の顔となっている珍しい例として広く知られており、アメリカ金融制度の礎を築いた人物として高く評価されています。
まとめ
米国造幣局は硬貨の製造を専門とし、紙幣は彫版印刷局が担当するという明確な役割分担が存在します。10ドル紙幣が初めて発行されたのは1869年10月25日であり、それ以来、アメリカ経済を支える重要な通貨として今日まで使われ続けているのです。