北米の歴史

アフリカ系アメリカ人はどの地域から南北戦争に従軍したのか?地域別の実態を徹底解説

はじめに

南北戦争(1861年〜1865年)において、アフリカ系アメリカ人は合衆国各地から北軍(ユニオン軍)に志願し、自由と平等のための戦いに身を投じました。兵士の多くは境界州出身でしたが、深南部や北部諸州からも多数が従軍し、戦争の帰趨に大きな影響を与えました。

境界州出身の兵士たち

メリーランド、デラウェア、ケンタッキー、ミズーリといった境界州には、奴隷制への抵抗の歴史が長く根付いており、これらの州のアフリカ系アメリカ人は最も早く北軍に加わったグループの一つです。特にメリーランドとケンタッキーは重要な兵員供給源となり、数千人の男性が志願して従軍しました。

深南部出身の兵士たち

バージニア、ノースカロライナ、サウスカロライナ、ジョージアなどの深南部諸州では、過酷な環境や報復の脅威に直面しながらも、多くのアフリカ系アメリカ人が北軍に参加しました。これらの兵士の大半は、軍事作戦の過程で自ら逃れたり、北軍によって募集されたりした元奴隷の人々でした。

北部出身の兵士たち

ニューヨーク、ペンシルベニア、マサチューセッツなどの北部諸州に暮らすアフリカ系アメリカ人のコミュニティも、北軍に大量の兵士を送り出しました。彼らの多くは世代を超えて自由民であったか、解放令や「地下鉄道(Underground Railroad)」と呼ばれる逃亡支援網を通じて自由を手に入れたばかりの人々でした。

地域別の従軍者数

境界州

  • メリーランド:8,700人以上
  • ケンタッキー:約7,000人
  • デラウェア:1,500人以上
  • ミズーリ:10,000人以上

深南部

  • バージニア:5,000人以上
  • ノースカロライナ:5,000人以上
  • サウスカロライナ:約5,000人
  • ジョージア:4,000人以上

北部

  • ニューヨーク:17,000人以上
  • ペンシルベニア:約9,000人
  • マサチューセッツ:5,000人以上

まとめ

南北戦争中、合計で18万6千人を超えるアフリカ系アメリカ人の男性が北軍に従軍しました。これは北軍全体の約10%に相当し、戦争遂行において極めて重要な役割を果たしました。彼らの奉仕は自由と平等への揺るぎない決意を示すものであり、その犠牲はアメリカ合衆国におけるアフリカ系アメリカ人の平等な権利の未来を切り開くこととなりました。