北米の歴史

カーター・G・ウッドソンは1915年に黒人歴史週間を提唱したのか?

答え:いいえ、1915年ではありません

カーター・G・ウッドソン(Carter G. Woodson)が「ニグロ歴史週間(Negro History Week)」を提唱したのは1915年ではなく、1926年のことです。

ウッドソンと、彼が設立した「ニグロ生活史研究会(Association for the Study of Negro Life and History、ASNLH)」は、1926年2月に初めてこの記念週間を実施しました。以降、毎年2月の第2週に開催される伝統として定着していきました。

なぜ2月の第2週だったのか

ウッドソンが2月の第2週を選んだのには明確な理由があります。この期間には、アメリカ史における二人の重要人物の誕生日が含まれていたのです。

一人はエイブラハム・リンカーン(誕生日:2月12日)。奴隷解放宣言を発し、奴隷制廃止への道を切り開いた大統領です。もう一人はフレデリック・ダグラス(誕生日:2月14日)。奴隷として生まれながらも逃亡に成功し、奴隷制廃止運動の指導者となった人物です。

この二人の誕生日にちなんだ時期を選ぶことで、アフリカ系アメリカ人の歴史と自由への歩みを象徴する意味合いが込められていました。

その後の展開:黒人歴史月間へ

この取り組みは時代とともに発展し、1970年代には「黒人歴史月間(Black History Month)」として全米規模に拡大しました。現在でも毎年2月には、学校や公共施設など各地でイベントが開催され、アフリカ系アメリカ人の功績と歴史を振り返る重要な機会となっています。