北米の歴史

なぜアメリカの入植者はイギリスからの独立を望んだのか?

アメリカの入植者たちが望んでいたのは、イギリスのための独立ではなく、イギリスからの独立でした。

この違いは一見ささやかなものに見えますが、意味はまったく異なります。「〜のための独立(for)」ならば、入植者がイギリスの利益のために独立を求めたことになりますが、「〜からの独立(from)」は、イギリスの支配や統治から脱し、自らの政治的自由を手にすることを意味します。

独立運動の歴史的背景

18世紀後半、北米のイギリス系植民地の人々は、「代表なくして課税なし(no taxation without representation)」というスローガンに象徴されるように、本国による重税や貿易統制への不満を強めていました。1773年のボストン茶会事件をきっかけに対立は深刻化し、1775年にはアメリカ独立戦争が勃発します。

そして1776年7月4日、トーマス・ジェファーソンらが起草した「独立宣言」が採択され、13の植民地は正式にイギリスからの独立を宣言しました。

つまり、入植者たちが求めたのは自らの自治と自由であり、決して母国イギリスを支援するための独立ではなかったのです。