アトーチャ号は「海底の底」に沈んだわけではない
よくある誤解ですが、アトーチャ号が海の最も深い場所である「海底の底」に沈んだわけではありません。正確に言えば、この船は1622年、フロリダキーズ沖の比較的浅い海域に沈没しました。
アトーチャ号とはどんな船だったのか
正式名称を「ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ号」というこの船は、17世紀初頭に活躍したスペインの財宝船(ガレオン船)です。当時、新大陸(現在の中南米)で採掘された銀や金、宝石などを本国スペインへ運ぶ重要な役割を担っていました。
1622年、ハリケーンによる悲劇的な沈没
1622年9月、アトーチャ号は他の艦船とともに艦隊を組み、キューバのハバナを出港してスペインへ向かう途中でした。しかし航海中に猛烈なハリケーンに襲われ、フロリダキーズ沖で座礁・沈没してしまいます。乗員乗客およそ260人のうち、生き残ったのはごくわずかだったと伝えられており、海難史上でも有名な悲劇の一つです。
約360年の時を経て、1985年に発見
沈没から約360年後の1985年、アメリカの探検家メル・フィッシャー率いるチームによって、アトーチャ号の残骸がついに発見されました。現場からは銀貨や金塊、エメラルドなど膨大な財宝が引き上げられ、推定で数億ドル規模の価値があるとも言われています。
まとめ
アトーチャ号は深海の底ではなく、1622年のハリケーンによってフロリダキーズ沖の浅い海域に沈み、1985年に発見された歴史的な沈没船です。今もなお、その物語は海洋考古学やトレジャーハンティングの世界で語り継がれています。