イギリス領13植民地とは?
17世紀から18世紀にかけて、イギリスは北米大陸の東海岸沿いに13の植民地を建設しました。1607年のバージニア植民地(ジェームズタウン)の建設に始まり、1732年のジョージア植民地の設立まで、約120年の時をかけて形成されたものです。そして1776年、この13植民地がイギリスからの独立を宣言したことが、アメリカ合衆国誕生の起点となりました。
13植民地は、地理的条件・主要産業・文化的背景の違いから、大きく次の3つの地域グループに分類されます。
① ニューイングランド植民地(北部・4植民地)
北東部に位置するニューイングランド地方は、冷涼な気候と痩せた土壌のため大規模な農業には不向きでした。その代わりに漁業・造船業・交易が発展したほか、宗教的迫害を逃れて移住してきたピューリタン(清教徒)たちの影響が色濃く残る地域です。
- プリマス植民地(1620年) — メイフラワー号で渡ったピルグリム・ファーザーズが建設した、ニューイングランド初の恒久的入植地。
- マサチューセッツ湾植民地(1630年) — 後にプリマスを併合し、現在のマサチューセッツ州の中核となった。
- コネチカット植民地(1636年)
- ロードアイランド植民地(1636年) — 宗教の自由を掲げたロジャー・ウィリアムズが創設した、信教の自由の先駆けとなった植民地。
② 中部大西洋植民地(中部・4植民地)
ニューヨークからデラウェアにかけての中部植民地は、穏やかな気候と肥沃な土地に恵まれ、穀物を大量に生産していたことから「パン食料庫植民地(Breadbasket Colonies)」とも呼ばれました。多様な民族と宗教が共存する、13植民地の中で最も開放的な地域でした。
- ニューヨーク植民地(1624年) — 元はオランダ領の「ニューネーデルラント」。1664年にイギリスが占領して現在の名称に改めた。
- ニュージャージー植民地(1665年)
- ペンシルベニア植民地(1682年) — クエーカー教徒のウィリアム・ペンが宗教の自由と寛容の精神のもとに建設。
- デラウェア植民地(1682年) — 当初はペンシルベニア植民地の一部だった「下郡(Lower Counties)」。
③ 南部植民地(南部・5植民地)
温暖な気候と広大な土地に恵まれた南部では、タバコ・米・藍などを栽培するプランテーション農業が盛んになりました。その結果、大規模農園と奴隷労働に依存する独特の社会構造が形成されることになります。
- バージニア植民地(1607年) — ジェームズタウンに始まる、イギリスによる北米初の恒久的植民地。
- メリーランド植民地(1634年) — カトリック教徒の安住の地として建設された。
- ノースカロライナ植民地(1653年)
- サウスカロライナ植民地(1670年)
- ジョージア植民地(1732年) — 13植民地の中で最も遅く設立された。貧しい債務者たちの新天地として構想された。
13植民地の一覧表
| 地域 | 植民地名 | 設立年 |
|---|---|---|
| ニューイングランド | プリマス | 1620年 |
| マサチューセッツ湾 | 1630年 | |
| コネチカット | 1636年 | |
| ロードアイランド | 1636年 | |
| 中部大西洋 | ニューヨーク | 1624年 |
| ニュージャージー | 1665年 | |
| ペンシルベニア | 1682年 | |
| デラウェア | 1682年 | |
| 南部 | バージニア | 1607年 |
| メリーランド | 1634年 | |
| ノースカロライナ | 1653年 | |
| サウスカロライナ | 1670年 | |
| ジョージア | 1732年 |
まとめ
最初の13植民地は、北米東海岸に沿って「ニューイングランド」「中部大西洋」「南部」の3地域に分かれて成立しました。それぞれが異なる気候・産業・宗教的背景を持っていたことこそが、後のアメリカ合衆国の多様性の源泉となっています。1607年のジェームズタウン建設から1732年のジョージア設立、そして1776年の独立宣言へ——13植民地の歴史は、そのままアメリカ建国の歴史だと言えるでしょう。