オセアニアの歴史

第一次世界大戦期の「スピークイージー」とは?隠れ酒場の歴史と誤解を解説

「スピークイージー(speakeasy)」とは、酒類の販売が法律で禁止されていた時代に、密かに酒を提供していた非合法の酒場、いわゆる「隠れ酒場」のことです。この名称は、客が店に入る際に声を控えめにするよう求められた(=そっと話せ、speaks easy)ことに由来するとされています。

第一次世界大戦中にスピークイージーは存在したのか?

結論から言うと、第一次世界大戦中(1914年〜1918年)のアメリカにおいて、連邦政府は禁酒法を実施していませんでした。そのため、当時はスピークイージーと呼ばれる違法な酒場は存在しておらず、スピークイージーは第一次世界大戦期の特徴ではないのです。

アメリカの禁酒法時代とスピークイージーの全盛期

アメリカにおける禁酒法時代は、1920年から1933年まで続きました。1920年1月に憲法修正第18条が発効し、酒類の製造・販売・輸送が禁止されると、人々の飲酒需要を満たす形でスピークイージーがニューヨークやシカゴなどの都市部を中心に急増しました。

これらの秘密酒場は、地下室や表向きは別の店舗として営まれるなど目立たない場所に隠れており、合言葉を知っている者や信頼できる紹介者がいないと入店できないことも珍しくありませんでした。

1933年に禁酒法が廃止されると、スピークイージーの多くは役割を終えて姿を消しました。しかし現在では、当時の雰囲気を再現した「スピークイージースタイルのバー」が世界各地で人気を集めており、禁酒法時代の独特な文化は現代にも受け継がれています。