1921年に鋳造された自由の女神像が描かれた1ドル銀貨は、「モルガンダラー」と呼ばれるアメリカを代表する銀貨です。1878年に彫刻家ジョージ・T・モーガン(George T. Morgan)によってデザインされ、表面には自由の女神の肖像、裏面には翼を広げたワシが描かれています。
本記事では、刻印(ミントマーク)のない1921年モルガンダラーの価値や相場の目安について詳しく解説します。
1921年モルガンダラー(刻印なし)とは?
「文字なし」という表現は、硬貨にミントマーク(造幣局の識別マーク)が打たれていないことを指します。ミントマークがない場合、その硬貨はペンシルベニア州のフィラデルフィア造幣局で鋳造されたことを意味します。
発行の歴史と特徴
モルガンダラーは1878年から1904年まで鋳造され、その後1921年に生産が再開されました。1921年はシリーズの最終年であり、この年をもってモルガンダラーの歴史に幕を下ろし、翌1922年からは新たな「ピースダラー」へと引き継がれました。
1921年フィラデルフィア版の発行枚数は約4,469万枚と多く、シリーズ全体の中では比較的入手しやすい年号です。1893-Sなどの希少なキーデートに比べれば基本的な価値は控えめですが、状態の良い個体や高グレード品はコレクターからの需要が高く、しっかりとした査定額が期待できます。
1921年モルガンダラーの価値・相場の目安
1921年モルガンダラー(刻印なし)の価値は、保存状態(グレード)によって大きく異なります。一般的な相場の目安は以下の通りです。
- 流通品(スリップ痕のある状態):約5,000円〜10,000円
- 美品・準未使用品(AU):約12,000円〜20,000円
- 未使用品(MS60〜MS63):約20,000円〜40,000円
- ハイグレード品(MS65以上):10万円を超えることもあります
※為替や銀価格、市場の需給によって変動するため、正確な査定額は専門業者への依頼をおすすめします。
価値を左右する3つのポイント
1. グレード(保存状態)
摩耗の少なさ、光沢の残り、打ち出しの鮮明さなどが評価されます。同じ年号でも、未使用品と流通品では価値に数倍の差がつくことがあります。
2. 銀地金としての価値
モルガンダラーには純銀が約0.773トロイオンス含まれています。そのため、銀価格の高騰時には地金価値が下支えとなり、売却時の最低ラインを形成します。
3. ダメージの有無
クリーニング跡、傷、変色、エッジのダメージなどがあると評価が大きく下がります。特に洗浄や研磨を行った硬貨はコレクター価値が損なわれるため、保管の際は素手での接触を避け、専用ホルダーでの保存が望ましいでしょう。
まとめ
1921年の刻印なしモルガンダラーは、シリーズ最終年にフィラデルフィア造幣局で鋳造された人気の1ドル銀貨です。発行枚数が多いため手頃な価格で入手できますが、状態次第では数万円、ハイグレード品なら10万円以上の価値がつくこともあります。売却を検討している場合は、複数の買取業者で査定を比較することをおすすめします。