アメリカ合衆国には50の州がありますが、そのどれにも属していない唯一の主要都市があります。それがワシントンD.C.(Washington, D.C.)です。
ワシントンD.C.とはどんな場所?
ワシントンD.C.はアメリカ合衆国の首都であり、「州」ではなく連邦直轄の特別区(フェデラル・ディストリクト)です。「D.C.」は「District of Columbia(コロンビア特別区)」の略称で、正式には「コロンビア特別区」と呼ばれます。
なぜ州ではない特別区が設けられたのか?
コロンビア特別区は1790年、合衆国政府の恒久的な所在地として創設されました。建国の父たちは、特定の州の影響を受けずに連邦政府が機能できるよう、独立した特別区域を設けることを決めたのです。
地理的には、ポトマック川沿いに位置し、メリーランド州とバージニア州の間にあります。当初は両州から土地が提供されましたが、現在はポトマック川の北側のみが特別区として残っています。
州ではないことによる特徴
ワシントンD.C.には州と同等の権限がありません。例えば、連邦議会には投票権を持つ議員を送り出すことができず、住民の代表は投票権のないオブザーバーのみです。ただし1961年の憲法修正第23条により、大統領選挙では投票権を得ています。
このような状況から、D.C.を51番目の州にするべきかどうかという「D.C.州昇格(D.C. Statehood)」の議論が、今日まで続いています。
まとめ
アメリカで唯一州に属さない都市は、首都であるワシントンD.C.です。政治の中心地として特別な地位を持つこの都市は、ホワイトハウスや連邦議会議事堂など、合衆国政府の中核施設が集まる場所でもあります。