アメリカ南北戦争(1861年~1865年)では、南部側の「アメリカ連合国(南軍)」が北部の合衆国(北軍)と対峙しました。南部を率いたのは、政治家から将軍まで、多彩な分野の指導者たちです。ここでは、南軍の中核を担った主要な人物を5人紹介します。
1. ジェファーソン・デイヴィス(Jefferson Davis)
1861年から1865年まで、アメリカ連合国の初代にして唯一の大統領を務めたのがジェファーソン・デイヴィスです。ミシシッピ州選出の元上院議員であり、フランクリン・ピアース政権下で陸軍長官も務めた経験を持つ、政治と軍事の両面に精通した人物でした。ただし、その強硬な性格や細部への干渉が原因で、配下の将軍たちとの摩擦も少なくなかったといわれています。
2. ロバート・E・リー(Robert E. Lee)
南北戦争における南軍最大の名将として名高いのがロバート・E・リーです。北バージニア軍の司令官として数々の戦闘で勝利を収め、当時最も優れた軍事指導者の一人としてその名声を確立しました。卓越した戦略眼と深い人望を兼ね備え、南軍の精神的支柱となりましたが、1865年のアポマトックス・コートハウスでの降伏をもって、戦争の幕引きを自らの手で行うこととなりました。
3. ストーンウォール・ジャクソン(Stonewall Jackson)
トマス・J・「ストーンウォール」・ジャクソンは、優れた戦術眼と果敢な指揮スタイルで知られた南軍の名将です。「ストーンウォール(石壁)」という愛称は、第一次ブルランの戦いで北軍の攻勢に対して陣地を断固として守り抜いたことに由来します。リー将軍との連携でも絶大な効果を発揮しましたが、1863年のチャンセラーズヴィルの戦いで味方の誤射により負傷し、まもなくこの世を去りました。
4. ジェイムズ・ロングストリート(James Longstreet)
ジェイムズ・ロングストリートは、リー将軍への忠誠心と優れた戦術的能力で知られる南軍の将軍です。ゲティスバーグの戦いをはじめとする多くの重要な戦闘で決定的な役割を果たしました。防御を重視する現実的な用兵家として高く評価され、「リーの右腕」と呼ばれることもあります。
5. ジョセフ・E・ジョンストン(Joseph E. Johnston)
ジョセフ・E・ジョンストンは、開戦から終戦まで複数の方面軍の指揮を執った南軍の将軍です。慎重かつ堅実な作戦を好む一方で、デイヴィス大統領とはたびたび意見が対立しました。その後、北バージニア軍の指揮権はロバート・E・リーへと引き継がれています。
まとめ
このように、南北戦争期の南部は、デイヴィス大統ヴィス大統領を筆頭に、リー、ジャクソン、ロングストリート、ジョンストンといった個性豊かな指導者たちによって支えられていました。彼ら以外にも、数多くの将軍や政治家が南軍のために尽力し、戦争の行方を左右しました。こうした指導者たちの判断や人間関係こそが、4年に及ぶ激しい内戦の帰趨を大きく動かしたのです。