ラテンアメリカを支配した2つのヨーロッパ諸国
1600年から1700年にかけて、ラテンアメリカの大部分を支配していたヨーロッパの国はスペインとポルトガルの2カ国です。両国は15世紀末に始まった大航海時代において、新大陸への進出で先頭を走り、それぞれ広大な植民地帝国を築き上げました。
スペイン:中南米の大部分を支配した巨大帝国
スペインは15世紀後半に始まった植民活動を通じて、ラテンアメリカの大多数の地域を支配下に置きました。1492年のコロンブスによる新大陸到達以降、スペインの征服者たち(コンキスタドール)は急速に内陸へと進出していきます。
1521年、エルナン・コルテスがアステカ帝国を征服すると、スペイン帝国は中央アメリカと南アメリカの広範な地域に覇権を確立しました。その後もフランシスコ・ピサロによる1533年のインカ帝国征服などにより、スペインの支配圏はメキシコからペルー、アルゼンチンにまで及び、「太陽の沈まない帝国」と呼ばれるほどの繁栄を誇りました。
ポルトガル:ブラジルを中心とした植民地経営
一方のポルトガルは、南アメリカ東海岸、すなわち現在のブラジルに植民活動を集中させました。1500年、ペドロ・アルヴァレス・カブラルがこの地に到達し、ポルトガル領として宣言しました。
当初はブラジル木(パウ・ブラジル)の採取が主な目的でしたが、やがて砂糖プランテーションの経営が本格化し、19世紀初頭に至るまで、ブラジルはポルトガルの統治下に置かれ続けました。1822年のブラジル独立宣言によって、約300年におよぶポルトガルの支配が終わりを迎えました。
まとめ
このように、16世紀から17世紀にかけてのラテンアメリカは、スペインとポルトガルというイベリア半島の2カ国によって分割支配されていました。1494年のトルデシリャス条約によって両国の勢力範囲があらかじめ取り決められていたことも、この地域の歴史を理解するうえで重要なポイントです。現在の中南米諸国でスペイン語とポルトガル語が話されているのは、この歴史的背景によるものです。