女性は前線で戦わなかった
アメリカ独立戦争(1775年〜1783年)において、女性が正式に戦闘へ参加することはほとんどありませんでした。当時の社会規範や軍の規則により、女性は兵士として戦場に立つことが許されておらず、その代わりに「後方(ホームフロント)」から戦争努力を支える役割を担うのが一般的でした。
愛国派と王党派、どちらの側にも女性が存在した
女性たちは特定の一方の陣営だけでなく、独立を求める愛国派(パトリオット)と、イギリス側についた王党派(ロイヤリスト)の双方に分かれており、それぞれの信念や家族の状況に応じて戦争を支援しました。つまり、「どちらの側のため」というより、両陣営ともに女性の支えなしには戦いを続けられなかったと言えます。
後方支援の具体的な役割
女性たちが担った主な仕事には、以下のようなものがあります。
・出征した男性に代わって農場や店、家計を切り盛りすること
・軍服やテントなどの軍需品を縫製・提供すること
・イギリス製品の不買運動(ボイコット)に参加し、自宅で布や衣類を作ること
・従軍して料理、洗濯、看護などを担当すること
戦闘に関わった例外的な女性たち
とはいえ、まったく戦闘に関わらなかったわけではありません。デボラ・サンプソンは男性に変装して大陸軍に志願し、実際に戦ったことで知られています。また、「モリー・ピッチャー」と総称される女性たちは、戦場で水を運び、負傷した夫の代わりに大砲を操作したと伝えられています。これらは例外的な存在ですが、女性もさまざまな形で戦争に貢献していたことを示すエピソードです。