「暗黒の火曜日」とは
「暗黒の火曜日(Black Tuesday)」とは、1929年10月29日にアメリカ合衆国で発生した株式市場の大暴落を指す言葉です。結論から言えば、この用語は太平洋戦争やヨーロッパにおけるホロコーストとは直接の関係がなく、主に世界恐慌期のアメリカ経済史を語る際に使われる歴史用語です。
1929年10月29日——歴史的な暴落の日
この日、ニューヨーク証券取引所では約1,600万株が売買され、当時としては記録的な出来高を記録しました。ダウ平均株価をはじめとする主要な株価指数は軒並み急落し、1914年以来の最低水準まで下落しました。投資家たちが一斉に株を売り抜けようとしたことで市場はパニック状態に陥り、信頼できる買い手がほぼ存在しない状況となりました。
世界恐慌への引き金
この大暴落はアメリカ経済に壊滅的な打撃を与えました。銀行の連鎖倒産、企業の大量破産、失業者の急増などが相次ぎ、その後およそ10年間にわたる深刻な経済的苦難の時代、すなわち「世界恐慌(Great Depression)」が幕を開けたのです。
恐慌はやがてアメリカにとどまらず世界的な規模へと拡大し、各国の政治・社会・国際関係にも大きな変動をもたらしました。この意味で、「暗黒の火曜日」は20世紀の歴史を語るうえで欠かせない転換点の一つとされています。