南アメリカの歴史

「5分の3妥協」で最も恩恵を受けた州はどこ?その理由を徹底解説

5分の3妥協とは何か

1787年の憲法制定会議で合意された「5分の3妥協(スリーフィフス・コンプロマイズ)」は、奴隷とされた人々を人口算定の際に1人を5分の3人として数えるという取り決めでした。この規定により、奴隷人口の多い南部諸州は下院の議席数と選挙人団の票数を大きく水増しされる形となり、連邦政治における発言力を飛躍的に強化することになりました。

最も恩恵を受けた州

バージニア州

バージニア州は大規模な奴隷人口を抱えており、5分の3妥協から最大級の利益を得ました。奴隷とされた人々の人口が実際より多くカウントされたことで政治的権力が拡大し、下院および選挙人団における代表枠が増加。これによりバージニア州は建国初期の国政で重要な役割を担い、奴隷制擁護派に有利な政策を実現する力を手に入れました。

サウスカロライナ州

サウスカロライナ州もまた、経済の根幹を奴隷制に依存していた州です。大きな奴隷人口に基づいて代表数が不釣り合いに引き上げられた結果、同州の政治的影響力は大幅に強化されました。そのおかげで連邦政府内での発言力を維持し続け、奴隷制と密接に結びついた経済的利益を守ることが可能になったのです。

マサチューセッツ州

一見すると奴隷州ではないマサチューセッツ州ですが、大西洋奴隷貿易への関与を通じてこの妥協の影響を受けていました。南部諸州の政治力が強化されたことで奴隷貿易継続への支持が固まり、さらにボストンやセーラムの海運業・商業も奴隷貿易に依存する形で、一定程度の経済的利益を享受することになりました。

ジョージア州

ジョージア州も奴隷制への依存度が高い州の一つであり、5分の3妥協によって国政レベルでの政治的影響力を高めました。この優位性により、奴隷制に関する法律や政策の形成において、常に有利な立場を確保することに成功しています。

まとめ:南部奴隷州が最大の勝者

総じて言えば、豊富な奴隷人口を抱える南部諸州、とりわけバージニア州、サウスカロライナ州、ジョージア州が5分の3妥協から最大の恩恵を受けました。実際の人口よりも膨らんだ算定数によって得た政治力の増大は、当時の各州経済と深く絡み合っていた奴隷制の利益を守る強力な盾となったのです。