ヨーロッパの歴史

不倫女性へのアドバイス――古代ローマの皇女ユリアが残した機知に富んだ一言

数年前、スペインに「セカンドラブ(Second Love)」というSNSが登場した。不倫者同士をつなぐことを目的としたソーシャルネットワークで、そのキャッチフレーズは「人生は短い。自分へのご褒美に、セカンドラブを」である。

興味深いのは、運営側が「当サービスは不倫を助長するものではない」と主張している点だ。その根拠として彼らが挙げるのが統計データである。既婚男性の34%、既婚女性の25%が、少なくとも一度は婚外関係を経験したと告白しているという。本人たちがそう言うなら……そういうことなのだろう。

このニュースを目にして、ふと思い出したのが古代ローマの皇女ユリア(大ユリア)の存在だ。初代皇帝アウグストゥスの一人娘である彼女は、最初の夫を亡くした後、父帝の意向によって、戦功への恩賞という形で将軍マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ(自身より24歳年上)と政略結婚させられた。

ところがユリアは、数え切れないほどの浮気を重ねながらも、夫との間に5人の子どもをもうける余裕まで見せたのである。しかも驚くべきことに、その全員が夫アグリッパに似ていたという。

  • ガイウス・ユリウス・カエサル・ウィプサニウス
  • 小ユリア
  • ルキウス・ユリウス・カエサル・ウィプサニウス
  • 大アグリッピナ
  • マルクス・ウィプサニウス・アグリッパ・ポストゥムス
不倫女性へのアドバイス――古代ローマの皇女ユリアが残した機知に富んだ一言

大ユリア

あるとき、皇帝の娘の奔放な恋愛事情を知り尽くしていた友人が、彼女に尋ねた。「どうしてあなたの子どもたちの誰ひとりとして、愛人との間に生まれた子がいないのですか?」

これに対してユリアが返した言葉こそ、まさに「不倫女性へのアドバイス」と呼ぶにふさわしいものだった。

「船倉が満杯になるまでは、乗客はお受けいたしません」