ヨーロッパの歴史

史上最も一貫した政治家――自らの法律で死んだ立法者カロンダス

序章:ザレウコスに続く男

先日、私たちはロクリのザレウコスについて取り上げた。立法者として、そして父親として、その責任を最後まで全うした政治家である。今日紹介するのはカターニアのカロンダス(Charondas)だ。彼はザレウコスの弟子だったと伝えられており、この時点ですでにその志のほどがうかがえる。

詩に書かれた法律

カロンダスは紀元前6世紀頃に活躍したギリシャ人立法者で、故郷であるシチリア島のカターニアと、対岸のレギオン(現在のレッジョ・ディ・カラブリア)の法律を制定した。民衆が覚えやすいように、法律は韻文=詩の形で書かれ、宴会や集会の場で歌えるようにされていたという点が特筆に値する。

彼の法律の中でも特に重要なものは次の通りである。

  • 家族の保護(相続、孤児、未亡人の権利など)
  • 中傷や偽証に対する罰則
  • 武装したまま市民集会(エクレシア)に入ることの禁止

最後に挙げた「武装して集会に入ることの禁止」については、彼自身の立法により、死刑に処せられることが定められていた。

運命の日

史上最も一貫した政治家――自らの法律で死んだ立法者カロンダス

カターニアのギリシャ劇場

ところがある日、急いでいたのか、それとも別の事情があったのか定かではないが、カロンダスは剣を携えたまま市民集会に入ってしまった。出席者たちからその態度を咎められたとき、カロンダスはこう答えた。

君たちは間違っている。私はこの法律を実証するために来たのだ。

そして彼は、自らの剣で自分の命を絶ったのである。

その一貫性が残したもの

この逸話は古代から語り継がれ、アリストテレスも著作の中でカロンダスの偽証罪に関する法律に言及している。また、彼の法体系は南イタリアやシチリアの他のギリシャ植民市にも広く採用されたと伝えられる。「法は制定者自身にも等しく適用される」という理念を、みずからの命をもって示したカロンダスの姿は、今日でも「法の支配」を象徴する物語として語り続けられている。

出典・写真:Philosophy、MCN Biographies、Wikipedia、Worldisround