ヨーロッパの歴史

書類が語る23-F――テヘロ中佐の議会襲撃とスペイン民主化の危機

1981年2月23日、若い民主主義が試された夜

1981年2月23日に発生したクーデター未遂事件、いわゆる「23-F」は、フランコ独裁後のスペインが民主化へと歩んだ移行期(トランシシオン)における決定的な転換点となりました。誕生して間もない若い民主主義は、旧来の権威主義体制を望む最も反動的な勢力による武力攻撃にさらされましたが、ついに屈することなくこれを退けました。

下院書記官たちの証言が伝える議事堂占拠の一部始終

この歴史的事件を理解するうえで貴重な一次資料となるのが、当時の下院(代議院)書記官たちの証言をもとにまとめられた公式記録です。民防衛隊(グアルディア・シビル)のアントニオ・テヘロ中佐が武装部隊を率いて議場に突入し、議員らを人質に取って約18時間にわたり議事堂を占拠しました。銃声の響くなか、閉じ込められた議員たちの前で何が語られ、何が起こったのか。その臨場感あふれる記録がここに残されています。

以下は、テヘロ中佐による下院襲撃に関する議会公式記録(アクタ)です。