ヨーロッパの歴史

シチリア島で赤シャツ隊を勝利に導いたのは誰?ガリバルディの千人遠征を解説

赤シャツ隊を率いたのは「ジュゼッペ・ガリバルディ」

シチリア島で赤シャツ隊を勝利に導いたのは、イタリア統一運動(リソルジメント)の英雄として知られるジュゼッペ・ガリバルディ(Giuseppe Garibaldi)です。彼は1860年、約1,000人の志願兵からなる通称「千人隊(赤シャツ隊)」を組織し、南イタリア征服の遠征を指揮しました。

遠征の目的は「両シチリア王国」の征服

この遠征が目指したのは、シチリア島そのものではなく、シチリア島と南イタリア本土を領土とする両シチリア王国(Kingdom of the Two Sicilies)の征服でした。当時、同王国はブルボン家の支配下にあり、イタリア半島の統一を実現するうえで最大の障害の一つとされていました。

千人遠征(赤シャツ隊)の主な経緯

1860年5月、ガリバルディはジェノヴァ近郊のクアルトから2隻の船で出航し、シチリア島西部のマルサラに上陸しました。その後の主な戦いは以下の通りです。

  • カラタフィーミの戦い(1860年5月):圧倒的に不利な兵力ながらブルボン軍を破り、遠征成功への自信をつかんだ戦い。
  • パレルモ占領(1860年6月):島の首都パレルモを攻略し、シチリア島における足場を固めました。
  • ナポリ入城(1860年9月):メッシーナ海峡を渡って本土へ進軍し、ほぼ無血でナポリに入城しました。
  • ヴォルトゥルノの戦い(1860年10月):両シチリア王国軍を決定的に打ち破り、征服を確定させました。

勝利の後、権限は国王に返還された

ガリバルディは征服した南イタリアを自らの手元に置くことなく、1860年10月にテアノでサルデーニャ王ヴィットーリオ・エマヌエーレ2世と会見し、獲得した領土の統治権を譲り渡しました。この譲歩によって翌1861年にイタリア王国が成立し、ガリバルディは「イタリア統一の英雄」として広く称えられることになりました。

まとめ

赤シャツ隊を勝利に導いたのはジュゼッペ・ガリバルディであり、その遠征の真の目的はシチリア島単体ではなく、両シチリア王国全体の征服にありました。島での戦いから本土への進軍までをわずか数か月で成し遂げたこの遠征は、イタリア統一の歴史における決定的な転換点となりました。