ホロコースト(ショアー)とは、ナチス・ドイツとその協力者たちによって、第二次世界大戦中にヨーロッパのユダヤ人約600万人が組織的に迫害・虐殺された歴史上最大級のジェノサイド(集団虐殺)を指す言葉です。
ホロコーストの時期
広義には、1933年にナチスがドイツで政権を握り、ユダヤ人への差別政策を開始した時点から始まったとされます。しかし、計画的な大量虐殺、いわゆる「ユダヤ人問題の最終的解決」が本格的に実行されたのは、おもに1941年から1945年の間です。
主な経過
- 1933年:ナチス政権の成立により、ユダヤ人に対する法的差別が始まる。
- 1938年11月:「水晶の夜(クリスタルナハト)」と呼ばれる反ユダヤ暴動が発生し、シナゴーグやユダヤ人商店が襲撃される。
- 1941年:独ソ戦の開始後、移動部隊(アインザッツグルッペン)による東欧での大規模な銃殺が始まる。
- 1942年1月:ヴァンゼー会議において、ヨーロッパ全土のユダヤ人の絶滅計画が公式に確認される。
- 1942年〜1945年:アウシュヴィッツ=ビルケナウをはじめとする絶滅収容所で、ガス室による大量殺戮が実行される。
犠牲者の規模
ホロコーストによって命を落としたユダヤ人は約600万人にのぼるとされ、これは当時のヨーロッパのユダヤ人人口の約3分の2に相当します。加えて、ロマ(シンティ・ロマ)、障害者、政治犯などもナチスの迫害の対象となりました。
記憶を継承することの重要性
1945年1月27日のアウシュヴィッツ解放にちなみ、国連はこの日を「ホロコースト犠牲者を思い起こす国際デー」に定めています。ホロコーストは歴史的に確立された事実であり、生存者や証拠資料によって詳細に記録されています。この悲劇を正しく学び、記憶し続けることが、再び同じ過ちを繰り返さないために何よりも重要です。