18世紀のフランスでは、啓蒙思想家たちがアンシャン・レジーム(旧体制)の権威に真っ向から立ち向かいました。その中でも特に影響力が大きかった3人の作家・思想家をご紹介します。
ヴォルテール(Voltaire)
貴族、カトリック教会、そしてアンシャン・レジームそのものを風刺し、痛烈に批判する小説、戯曲、エッセイを数多く発表しました。鋭い筆致で権威の矛盾を暴き、当時の読者に大きな衝撃を与えました。
1764年には『哲学辞典』を出版。この作品は宗教的迷信を糾弾し、既成教会の権威の基盤そのものに攻撃を仕掛けたもので、啓蒙思想の代表的名著として知られています。
ルソー(Rousseau)
「自然への回帰」を提唱し、抑圧的なアンシャン・レジームの社会構造とは対照的な、より平等な社会のあり方を主張しました。
代表作である『社会契約論』や『人間不平等起源論』は、当時の哲学・政治思想に絶大な影響を及ぼし、旧秩序に対する批判の高まりを後押しする原動力となりました。「人は生まれながらにして自由である」という彼の言葉は、後のフランス革命にも深く刻まれています。
ディドロ(Diderot)
人類のあらゆる知識を集約し広く普及させることを目指した巨大な知識事業『百科全書(アンシクロペディ)』の編集長を務めました。この事業は、伝統的な権威や旧体制の権力構造に真っ向から挑戦する試みでした。
また、著作の中で民主主義と市民の権利を積極的に支持し、宗教的正統主義や政治的専制に反対しました。こうした姿勢により、ディドロは啓蒙運動を牽引する中心人物の一人となったのです。