20世紀初頭、大英帝国は「太陽の沈まない帝国」と呼ばれ、その領土は地球の陸地の約4分の1を覆盖する規模に達していました。北アメリカからアフリカ、アジア、ヨーロッパ、そしてオセアニアまで、あらゆる大陸に植民地・自治領・保護領を有していました。ここでは、1900年代前半における大英帝国の主要な領土を、大陸別にわかりやすくご紹介します。
北アメリカ
北アメリカでは、カナダをはじめとする広大な領域を支配下に置いていました。
- カナダ(自治領)
- ニューファンドランド(植民地、1907年に自治領へ移行)
- バミューダ(植民地)
- イギリス領ギアナ(植民地)
- イギリス領ホンジュラス(現在のベリーズ、植民地)
アフリカ
アフリカでは、北のエジプトから南のケープタウンまで大陸を縦断する勢力圏の構築(いわゆる「カイロ〜ケープタウン構想」)を目指し、多数の保護領と植民地を保有していました。
- エジプト(保護領)
- スーダン(英埃共同統治領)
- ソマリランド(保護領)
- ケニア(保護領)
- ウガンダ(保護領)
- タンザニア(タンガニーカ。第一次世界大戦後にイギリスの委任統治領となる)
- ザンジバル(保護領)
- ニヤサランド(現在のマラウイ、保護領)
- ローデシア(現在のジンバブエ・ザンビア、植民地)
- 南アフリカ(1910年に自治領として連邦成立)
- ベチュアナランド(現在のボツワナ、保護領)
- バストランド(現在のレソト、保護領)
- スワジランド(現在のエスワティニ、保護領)
アジア
アジアにおける大英帝国の中核は何といってもインドでした。「王冠に輝く宝石」と称されたインドを中心に、東南アジアや東アジアにも広範な支配網を築いていました。
- インド(イギリス領インド帝国)
- セイロン(現在のスリランカ、直轄植民地)
- ビルマ(現在のミャンマー、植民地)
- マラヤ(海峡植民地・マラヤ連合州・非連合マラヤ州)
- シンガポール(直轄植民地)
- 北ボルネオ(保護領)
- サラワク(保護領)
- ブルネイ(保護領)
- 香港(直轄植民地)
ヨーロッパ
ヨーロッパ本土では、地中海とジブラルタル海峡の戦略的要衝を押さえていました。
- マルタ(直轄植民地)
- ジブラルタル(直轄植民地)
オセアニア
太平洋地域でも、広大な海洋と島嶼部を勢力圏としていました。
- オーストラリア(1901年連邦成立、自治領)
- ニュージーランド(1907年に自治領へ移行)
- フィジー(直轄植民地)
- トンガ(保護領)
- ギルバート諸島(保護領)
- エリス諸島(保護領)
- ソロモン諸島(保護領)
- ニューギニア(パプアなど、保護領)
- ナウル(保護領)
まとめ
このように、1900年代の大英帝国は五大陸すべてに領土を有し、名実ともに世界最大の帝国として君臨していました。しかし、二度の世界大戦や各地での独立運動を経て、帝国は次第に解体への道を辿り、多くの植民地が20世紀後半に独立を果たしていきました。