「ギリシャ」という名前の由来
「ギリシャ(Greece)」という名前は、ラテン語のGraecus(グラエクス)に由来しており、さらに遡るとギリシャ語のGraikos(グライコス)に行き着きます。
この名前の正確な起源は定かではありませんが、有力な説の一つとして、「叫ぶ」「呼びかける」を意味する印欧祖語の語根 *grei- に関連するというものがあります。また別の説では、ローマ人がギリシャを指して用いた名称Graecia(グラエキア)に由来するとされています。これは「引っ掻く」「刻む」を意味するギリシャ語の動詞 grakein に関係する言葉で、ギリシャの山がちな地形になぞらえたものだとも考えられています。
ギリシャ人自身の呼び方:「ヘラス」と「ヘレネス」
名前の起源がどのようなものであれ、「ギリシャ」という名称は古代から、ギリシャの人々とその文化を指す言葉として使われてきました。
ところが興味深いことに、ギリシャ人自身は自国をHellas(ヘラス)と呼び、自分たちのことをHellenes(ヘレネス)と称しています。これは、ギリシャ民族の神話上の祖先とされるヘレン(Hellen)にちなんだ呼び名です。つまり、私たちが普段使う「ギリシャ」という名前は外部からの呼称であり、現地では古来よりまったく異なる名前が受け継がれてきたのです。