ローマ帝国の最初の5人の皇帝は、紀元前27年から紀元68年にかけて統治した「ユリウス・クラウディウス朝」に属する皇帝たちです。初代皇帝アウグストゥスから始まり、血縁関係や養子縁組によって帝位が継承されました。ここでは、その5人の皇帝を順番にご紹介します。
1. アウグストゥス(Augustus、在位:紀元前27年~紀元14年)
ローマ帝国の初代皇帝。本名はオクタウィアヌスで、ユリウス・カエサルの養子として後継者の地位を継ぎ、内乱を制してローマに平和をもたらしました。「アウグストゥス(尊厳者)」の称号を得て、事実上の皇帝として帝国の基礎を築いた人物です。彼の治世は「パックス・ロマーナ(ローマの平和)」の始まりとされています。
2. ティベリウス(Tiberius、在位:14年~37年)
アウグストゥスの養子であり、実母リウィアの連れ子でもある第2代皇帝。有能な軍人でしたが、治世の後半はカプリ島に隠棲し、親衛隊長官セイヤヌスに政治を委ねた時期がありました。統治は比較的安定していましたが、晩年は恐怖政治の色合いが強まったと伝えられます。
3. カリグラ(Caligula、在位:37年~41年)
ティベリウスの大甥にあたる第3代皇帝。即位当初は民衆から人気を集めましたが、次第に暴君としての側面が強まり、奢侈や粛清を行ったとされます。有名な逸話として、愛馬を執政官に任命しようとしたという話が知られています。在位わずか4年で親衛隊により暗殺されました。
4. クラウディウス(Claudius、在位:41年~54年)
カリグラの叔父にあたる第4代皇帝。幼少期から病弱であったため軽視されていましたが、学者肌の知的な人物でした。ブリタンニア(現在のイギリス)遠征を成功させるなど、行政面で優れた手腕を発揮した皇帝です。歴史家タキトゥスやスエトニウスによる記録が残っています。
5. ネロ(Nero、在位:54年~68年)
クラウディウスの養子で、ユリウス・クラウディウス朝最後の皇帝。64年のローマ大火では、焼け跡に自身の宮殿「ドムス・アウレア(黄金宮殿)」を建設したことから、放火の疑いをかけられたと伝えられます(真偽は定かではありません)。治世後半は暴政が目立ち、元老院から「国家の敵」と宣言され、68年に自ら命を絶ちました。彼の死により、約100年続いたユリウス・クラウディウス朝は終焉を迎えます。
まとめ
ローマ帝国最初の5人の皇帝は、アウグストゥス、ティベリウス、カリグラ、クラウディウス、ネロの5人です。この時代は帝政ローマの出発点であり、優れた統治と激動の権力力闘争が織りなす、ローマ史上最もドラマチックな時代の一つといえるでしょう。