フランス艦隊の司令官を務めたのは、フランソワ・ジョゼフ・ポール・ド・グラース(François Joseph Paul de Grasse、1722年9月13日 – 1788年1月11日)です。グラース=ティイー侯爵、あるいは単にグラース伯爵(Comte de Grasse)として知られる彼は、フランス貴族の家系に生まれました。
フランス王国海軍での経歴
ド・グラースはフランス王国海軍(Marine royale)の士官として頭角を現し、最終的には「海軍中将(Lieutenant général des Armées Navales)」という高い階級にまで昇進しました。
チェサピーク湾の海戦とアメリカ独立戦争
彼の名を歴史に刻んだのは、1781年のチェサピーク湾の海戦です。ド・グラースが指揮するフランス艦隊はこの海戦で決定的な勝利を収め、イギリス海軍による海上支援を遮断することに成功しました。
この勝利により、ヨークタウンに包囲されたイギリス軍は退路を断たれ、アメリカ独立戦争全体の帰趨を左右する重大な転換点となったのです。ド・グラース艦隊の活躍は、アメリカ独立の実現に不可欠な役割を果たしたと評価されています。
晩年
その後、ド・グラースは1786年に短期間ながら海軍大臣を務めました。彼は1788年1月11日に65歳でこの世を去りました。