ヨーロッパの歴史

フランス革命以前、すべての法律を発布していたのは誰か?

国王こそが唯一の立法者

フランス革命以前のフランスにおいて、すべての法律を発布する権限を持っていたのは、国王ただ一人でした。当時の国王はルイ16世(Louis XVI)であり、彼は絶対王政と呼ばれる旧体制(アンシャン・レジーム)の頂点に立つ存在でした。

絶対王政と王権神授説

この体制を支えていたのが「王権神授説」です。これは、国王の権力は神から与えられたものであり、国王は神に対してのみ責任を負うという思想です。そのため、法律の制定や改廃を含む国家のあらゆる決定は、国王の意志だけで行われました。

国王が発布した勅令や宣言は、そのまま王国全土に適用される法律となり、国王に任命された官吏や裁判所を通じて執行されました。三部会(身分制議会)は長期間召集されず、立法の過程に民衆の代表が関与することはありませんでした。

革命による大きな転換点

1789年のフランス革命により、この状況は根本的に変化しました。「人間および市民の権利の宣言」では、法律は一般の意志の表現であると定められ、立法権は国民の代表からなる議会へと移されました。こうして、国王一人が法律を制定する絶対主義的な体制は終わりを迎え、近代的な法治国家への道が開かれたのです。